《漫画》宇宙へポーイ!《小説》

主に少女漫画と小説の感想ブログです

僕の大事な人は あの人の大事な人になりました。でもそれがとても嬉しく思える日です。

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ろびこ
となりの怪物くん(となりのかいぶつくん)
第13巻評価:★★★★(8点)
  総合評価:★★★★(8点)
 

「時間は降り積もる。誰にも同じように…。」それぞれに新しい時が経ち… そして、誰にもまた新しい物語が待っている。大人気青春ラブストーリー、その後の日々を描いた番外編がつながっていく、完結巻。

簡潔完結感想文

  • 脇役たちの番外編集。ササヤン、夏目ちゃん、伊代、隆也、となりの恋人さん。
  • 雫とハルの結婚式。…の裏で本編の伏線だった隆也の長年の下心が明らかに。
  • 登場人物大集合。まさかまた母と同じ道で授かり婚⁉ ではない、はずだ。


13巻とナンバリングされていますが、『となりの怪物くん』の番外編集です。

全部で4短編ありますが、全てが「その後の日々」を描いているわけではなく、「その1」はササヤン視点の総集編、「その2」は伊予視点の話で、本当に番外編という感じだ。
私が好きなのは正式な後日談・物語の補完の役割を持つ「その3」「その4」ですね。
あの小さかった隆也が、本編の雫たちと同じ年、同じ学校の生徒となる「その4」は必読です。
雫とハルの結婚式のお話でもあって、まだ本編終了から4年しかたっていない事もあり、
全員の関係が繋がったままのあの頃の続きが読める点も楽しいところ。


「番外編その1 ササヤンくんの話2」…
友達の友達から、正式な友達を経て、好きな人になり、恋人になりそうな所までのササヤンくんと夏目ちゃんの3年間の関係遍歴…。
ササヤンの長期戦を未公開映像と共に振り返る形式です。
時に腹を立てたり、相手を色眼鏡で見ていて気付かない事があったり、ササヤンでも公開や失敗があったり、分かっているようで分からない人を好きになる楽しさが伝わる。
ササヤンを無下に拒絶しなくなって赤面する夏目ちゃんをみたらまた好きになっちゃいますね。
意地悪しがいがありそうです。ササヤンくんは男4兄弟なんですね。しかも末っ子っぽい。
社交術とか人懐っこさはこの辺に由来するのかな。あと好物はメロンパンですね。

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読者としても こんなにササヤンと夏目ちゃんを好きになるとは思わなかった。
「番外編その2 伊代の王子様大作戦!」…
本編で大きな印象を残したものの、これと言って物語がなかった伊代のお話…。
伊代は運命の恋を探している、のかと思いきや、思いっきり顔面偏差値重視に笑った。
恋の告白のつもりが優山の一番触られたくない敏感な部分を抉り取る暗殺術。
にしても部屋を片付けられないのは吉田兄弟の特徴でしょうか。
伊代が運命の恋をするには、その背景が重そうですね。
家柄とか財力とか、もちろん顔とか、そして口とは裏腹に慕っている兄がいる。
お兄さんはあれはあれでハイスペックなんですよ。ニンジンが嫌いですが。


「番外編その3 リバーサイドの子供たち」…
吉田家にまつわる過去と未来に潰されかける優山は川沿いのベンチで雫の弟・隆也と出会う…。
隆也中学1年生のお話。意外な組み合わせだが、ハルと雫の、兄と弟。
そして大事に守ってきた(つもりの)弟・ハルを、大事に守ってくれた姉・雫を互いの弟姉に取られてしまった共通点がある。
傷の舐め合いですね…。なんて言ってはいけません。
スイーツ男子という共通点もあります。甘い物に釣られて悪いお兄さんに近づいてしまうお話かもしれない(笑)
『6巻』で自宅での雫の誕生日会に参加したハルと小学生・隆也の会話にはこんな続きがあったんですね。
こういう変化球が上手ですよね、作者は。
他にも多くを語らないけど、どこかで補完できる要素がちゃんと描き込まれている。
この短編で言うとみっちゃん母、つまりハルたちのおばの手術費を吉田家が肩代わりしているというお話とか。
作中で何度か優山がみっちゃんから現金を徴収してる場面がありましたが、この事が発端だったんですね。
そしてたとえ吉田家の方が裕福でもちゃんと返済し続けるのがみっちゃんの男気の証明だろう。良い人だ。
選挙戦に出馬する時は髪が短くなっていた優山。政治家に重要な清潔感から切ったのかと思ったら、隆也との会話が一つのきっかけだったんですね。

「番外編その4 ネバー・エンディング」…
姉が大学卒業後すぐに結婚することになった弟・隆也。
それは教育実習生として隆也の高校に来ていた姉の同級生・大島さんとの再会の契機になった…。

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雫とそっくりながらイケメンに見える隆也。あの頃と違って5歳差は絶望する数字ではなくなった。
隆也高校2年生の終わりのお話。
顔は雫そっくりですが、イケメンに成長しましたね。スタイルがいいからかな。
ダサさは伺えませんね。学力は姉ほどではないみたい。
一方で小学生の段階でその片鱗はうかがえたが、隆也くん見事なむっつりスケベにお成りになりました。
大島さんの言動や服装の一つ一つに(性的な)興奮をする男の子です。
姉譲りのポーカーフェイスなので、そうは見えない所が得をしていますが、意外性に弱いのが女性かもしれないので、それが逆転ゴールの決め手になるかもしれない。
もしかしたら隆也も学生のうちに、もしくは卒業してすぐに結婚するかもしれませんね。
世間の晩婚化に逆行する水谷家の早婚DNAが顔を出す。
この日の主役は結婚式を挙げる雫とハルなんですけどね。
男泣きするみっちゃんの姿にもらい泣き。愛がありますね。
ちなみに「おまけ漫画」の最後の一コマはヒドいです。この漫画らしいですけどね(笑)
となりの怪物くん(13) <完> (KC デザート)

となりの怪物くん(13) <完> (KC デザート)

  • 作者:ろびこ
  • 発売日: 2014/01/10
  • メディア: コミック