《漫画》宇宙へポーイ!《小説》

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貞子の噂その42。黒沼レシピのチョコを食べてもらえば その人と一生幸せになれる。

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椎名 軽穂(しいな かるほ)
君に届け(きみにとどけ)
第20巻評価:★★★★(8点)
  総合評価:★★★★(8点)
 

三者面談で風早父・ゲキレツが激怒!? 父への複雑な想いを爽子に語る風早は…。“進路”がせまり始める新学期。将来について悩む爽子が選んだのは…? そしてむかえる2回目のバレンタイン!

簡潔完結感想文

  • それぞれの進路相談。名教師・ピンの活躍によって夢に幅が出来た爽子たち。
  • 二度目のバレンタイン。それぞれのチョコを口にした人と幸せになるフラグ。
  • 爽子に掛けられたバレンタインの呪い。今年も当日に渡せないかもしれない…。


進路は自分自身のこと、だけどまだまだ未成年だから親も関わってくる問題。登場人物の親が続々と登場する20巻。

初めて登場したのは矢野母だけかな。黒い矢野ちんって感じですね。
健人の親は登場せず。こういう所が6人組に正式に入れない所以ですよね。
あくまで追加メンバーであり、臨時メンバーっぽい。健人は最終巻までいるかなぁ…。


そんな親の中で悪目立ちしているのが風早父。
既に登場済みだけど爽子には優しく、その二つ名の「ゲキレツ」は大袈裟だと思っていましたが、三者面談にて本領発揮といった感じです。
さすが風早父。短気ですね。遺伝でしょうか。30年後の風早像ですかね。
ちゃんと読めば風早父の怒りも分かります。
爽子も風早も、いい子だから親に気を遣える。
でも親はやっぱり親だから、その辺りの余計な気遣いを見抜いていて、親としての不甲斐なさが悲しみや怒りと言った感情に変換されていくのだろう。
まぁ風早が語る風早父の子育ては肯定できるもんでもありませんが。


風早の軟弱ともいえる進路決定を知って風早父は爽子と息子を本当に破談に持ち込もうとしており、『前巻』の感想でそんな事を書いたばかりだったので、笑ってしまった。
更に爽子に息子のどこがいいのか聞いた際に、父自ら「甘いマスクか」と言ってるのには笑った。
息子がイケメンという認識はあるんですかね。複雑な親子関係だ。
もしかしたらこの辺も親子は似ていて、自分や息子のことになると視野が狭くなって、どうしても短気が先行してしまうのかもしれません。
風早父も爽子にはずっと紳士ですからね。
そういえば面談を通じてどんどん本人の最初の希望から路線変更させているピンでも、やはり風早父の前ではそんな指導は出来ないのでしょうかね。
父親が町内の野球ネットワークの頂点に立つが故、風早は苦しんでるんですね。ある意味、二世問題のような感じです。


そして爽子には夢が出来た。教師です。応援します!
誰かに勉強を教えることを脳内で夢見ていた1年生の頃の夢との繋がりを感じます。
まぁ風早も矢野ちんも教師に向いてそうな気がしますけどね。

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自分の中に生まれた将来の夢を 初めて風早に話す爽子。
恋愛面では盤石ですね爽子と風早は。
風早は積極的にキスをしてるし。
キス一つで別れそうな気配を漂わせたのが嘘のようだ。
いよいよ自制が利かなくなったりして…。


矢野ちんは健人との齟齬が少しずつ如実になってきた。
矢野ちんがピンと健人、それぞれの口元にチョコを持っていく矢野ちんの反応の対比は残酷な描写だ。
意識する方としない方。
もしも健人が職員室でのその場面を見てたら、矢野の心がどこにあるか察するだろう。
明るく溢れんばかりの愛情を降り注いでいる健人だけれど、矢野の心が動いていないことだって少しはわかっているはず。
もう二人がどのように別れるかに興味は推移している。
矢野ちんのことだから自分からは言えなくて、健人のことだから自分から言うことで矢野を解放してあげる気がする。
更には二人には進学先問題も抱えている。


こうなると少女漫画の当て馬くんが「ほら、付き合ってから好きになることもあるし」「これから好きになってくれればいい」と言ったら、もうそれは確実に振られるフラグですよね。
殊に少女漫画での恋愛に求められるのは「特別感」なのだから、なんとなくの恋愛は読者の胸もトキメかないのだ。

相変わらず登場するケントガールズ。
ケントガールズの役割って、下手をすると読者に嫌われかねない性格の健人は、こんなにもモテるんですよという対外的なアピールですかね。サクラとも言える。
たとえ矢野ちんと別れても受け皿はあるから落ち込まないっていうセーフティーネットかしら?


くるみちゃん久々の登場。爽子とちゃんと会話したのは交際報告以来?
今回も見事なライバル役を熱演されていましたね。
まぁ根が優しいのでそのイジワル演技も爽子に見抜かれちゃうのですが。
その人が困っている時に背中を押してくれる人、それはもうライバルじゃなくて…。

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どんな関係でも 隣にいると思っていた龍と離れる…。
千鶴と龍は進んでいくようで進みませんね。
龍もその性格通り我慢強く待っている。
二人の関係の変化に続き、環境の変化が待ち受けているかもしれず、簡単に返答できなくなってきました。
ピンは千鶴の恋愛にはあまり口を挟みませんね。小さい頃から見ているから当然の流れと思っているのでしょうか。


風早がピンと朝野球をやってるとか、風早母の病弱設定とか(そうは見えない)、色々と新情報も出てきましたね。
風早弟は性格が傲慢で笑ってしまう。彼が中学生に進級したらまた「新・風早協定」が作られたりするのだろうか。
いや弟くんの性格からいって自分から本命に告白しそうだ。風早兄が特別純情だったっぽいですね。

君に届け 20 (マーガレットコミックス)

君に届け 20 (マーガレットコミックス)

  • 作者:椎名 軽穂
  • 発売日: 2013/10/25
  • メディア: コミック