《漫画》宇宙へポーイ!《小説》

主に少女漫画と小説の感想ブログです

誕生日 + 年頃の男女 + 密室 + 吹雪の夜 - 乱れていないベッド=判定はセーフ

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椎名 軽穂(しいな かるほ)
君に届け(きみにとどけ)
第28巻評価:★★★☆(7点)
  総合評価:★★★★(8点)
 

札幌の大学を受験することを決意した爽子。地元に残ることにした風早。将来に向けて歩き出すと同時に、高校生活もあとわずか。そして、あやねにも事件発生!?

簡潔完結感想文

  • 3度目の正直のクリスマス。三者三様に好きな人との時間を過ごせました。
  • 爽子の18回目の誕生日@大晦日。ところが吹雪で風早と一晩過ごすことに…。
  • 初詣。いよいよ受験の年、卒業の年が始まる。早くも感傷的で泣きそうだ。


もしかしたら卒業式までこんなに多くの人に囲まれないかもしれない、と思うと涙が出そうな28巻。

冒頭で高校3年生の2学期も終了し、残る3学期も家庭学習期間に受験、それだけで終わってしまう。
いよいよ高校生活が、本書が終わることを実感させられる。
爽子と風早も違う進路を選んだこともあって、同級生として同じ歩みを進められるのもあと僅か。


過去2年間、色々な事があって2人きりで過ごせなかった因縁のクリスマス。
今回は3年目にして初めて二人っきりで平穏無事に過ごせることになった。
爽子は塾があるので本当に短い間だけですけれど。
そこで風早は爽子と2年ぶり2回目の初詣に誘い、ゆうえんちの時とは逆に今度は風早が爽子の大晦日の一日を頂戴する。
そしてその日は爽子の誕生日でもある。

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クリスマス・大晦日・バレンタイン、冬は3年3回とも色々ありました。
『前巻』のゆうえんちでも同様でしたが、風早は爽子と二人っきりになれる時に限って誰かに見られてたり、邪魔されるとパブロフの犬のごとく学習し、自然と警戒心が芽生えるようですね。
風早はイケメンなのにイジられキャラという爽子にも負けないぐらいのキャラクタが付加されている。


そして今回、風早の警戒心は爽子が泊ることになった風早宅でも鳴り響く。
晦日の夜から2人で初詣をするはずが、爽子が家を出た途端に天候が急変、吹雪になってしまう。
何とか町中で爽子を見つけ出したが、身の危険を感じたため比較的近い風早宅に避難することになった。
爽子の母親に了解を取り、風早宅で一晩を過ごすことになった爽子。
嬉しくも緊張感を孕んだ一夜が始まる…。

そんな息子の危うい興奮を感じ取ったのか、風早母(退院したんですね)は息子に慎重な行動を要請する。
母に性的な注意をされるって息子にとったら恥辱でしかないだろうなぁ。
自室で爽子と二人きりになりいい雰囲気になった途端に母親の覗きを警戒する風早。
経験則から学んだのもあるだろうが、これは風早が(性的なものも含め)喜びや興奮を自覚してる証拠でもある気がするなぁ。

ちなみに厳格な風早父は先に寝たので余計な一騒動は排除されている。
2巻前の風早父なら烈火のごとく怒っただろうが、『前巻』で親子関係が良好になった父はどういう反応をしたのか見てみたかった気もする。
ただ、いつの間にかコタツで寝入ってしまった爽子と風早を発見した父が、風早をいきなり殴ったりしないのは、風早がそれなりの信頼を得ているからなのかなと思う。

そして翌朝、爽子父が娘の不始末を詫びに来ることで、父親同士が初対面。
見るからに小心者の爽子父と豪胆な風早父。上手に親戚関係築けるだろうか。
母親同士は問題なさそうですね。もう残りも少ないし母同士の交流は見られないかなぁ。


風早からの誕生日プレゼントは指輪。
指輪のサイズを手の感触から推測するために爽子の指を絡ませたりしていた風早。
こういう不慣れなことも一人で解決しようとするのが、根暗な風早くんの悪いところですよね。
矢野ちんあたりに聞けば、からかわれはするものの、爽子には内緒で教えてくれるはずだ。
聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥。プライドばっかりで間違え続ける男だ。
ただ、その間違えは良い方に転がり、大学進学の更にその先の未来を語る機会を得る。
健人、龍に続いて男子3人目の結婚をほのめかす男の誕生である。


そんな龍は兄・徹の子(女の子と判明)、姪っ子にメロメロの様子。
千鶴は長年想い続けていた徹に龍との交際を伝え、一層家族ぐるみの関係になりそうだ。
このカップルは盤石な関係だが、いざ龍と離れてみると千鶴はとっても五月蠅そうだ。
爽子や矢野ちんに寂しいだの何だの、「いい女気取り」改め「悲劇のヒロイン気取り」のメールを連発しそう。


そして教師・ピンへの恋慕を募らす矢野ちんは、クリスマス・初詣ともにピンと時間を過ごすことが叶う。
爽子は言葉が足りなくてなかなかコミュニケーションが上手くいかない場面も多かったですが、矢野ちんは言葉が多すぎてドツボにはまるタイプですね。
意識すればするほど不自然な態度になって、言動が制御不能になってる。
あとで一人になった時にめちゃめちゃ後悔してそうですよね、矢野ちん。
好きだとバレた、バカだと思われた、可愛げがなかった、などなど反省点は尽きないでしょう。勉強、手についてますか?
まさか矢野ちんがこんなに赤面キャラだったなんて。
健人の時なんて顔色一つ変えてなくなかったか…?

そんな健人を囲んでケントガールズが再登場しましたね。
健人は自分には見せなかったピンへの表情で何かを気付いた様子。
眉をしかめてないみたいだし、元カノの変化を喜んでくれてるのかな。

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いつか また会えたら もう一度 仲間と呼んでくれますか⁉
橋で並ぶ6人の男女の後ろ姿はワンピースのかの有名な一場面のようですね。
そしてやっぱりこれが正式な6人組という気がする。
途中参加の健人はやっぱり臨時メンバーであり、脱退組なのであった…。
君に届け 28 (マーガレットコミックス)

君に届け 28 (マーガレットコミックス)

  • 作者:椎名 軽穂
  • 発売日: 2017/02/24
  • メディア: コミック