『甘い悪魔が笑う』のは、おバカヒロインの言動ではなく伏線回収を信じていた読者の落胆。

鳥海ペドロ（とりうみペドロ）
甘い悪魔が笑う（あまいあくまがわらう）

　私的評価：★☆（3点）
　　蛇足度：★★★★（8点）
　　　理由：自分で張った伏線を作者は全無視。悪魔に嘲笑されるのは読者である。

さぁ、お召しかえですよ、お嬢さま――。ピュアピュアお嬢さま×悪魔な執事のデンジャラス・ラブ、開幕!!　超名門男子校に通う一心にあこがれているハルル。ある日、一心がハルルの執事として現れて!??　ファッション、メイク、マナー。ぜんぶ教えてくれるカンペキな一心に、ドキドキしすぎてこまる毎日。だけどカレ、なんだかキケンな予感が……!?（1巻あらすじ）

140字総評
悪魔のような本。好きな男性が自分の執事になる夢の設定で始まるが、本書の1話目がデビュー作の作者にはその先の構想など全く用意しておらず、思いつくままに連載を重ねる。訳ありヒーローを匂わせ、三角関係を継続させたりと試行錯誤が見られるが、伏線は何一つ回収されない。その意味で悪魔の本。

隣の学校の憧れの男子生徒が突然、私だけの執事に!? シチュエーション重視で内容はほぼない…。

基本データ
講談社　ＫＣなかよし　全6巻　全24話　約1,040ページ
掲載誌：なかよし　2010年08月号－2012年11月号
告白　：　　1話／24話（ 4.2％：する）
両想い：　 24話／24話（ 100％）
　キス： 　 24話／24話（ 100％）
性行為： 　描写なし
エンディング：ハッピーエンド（時間経過なし。）
※『少女漫画分析』についてはリンク先をご参照ください。