《漫画》宇宙へポーイ!《小説》

主に少女漫画と小説の感想ブログです

彼氏と一緒に試験勉強☆ という少女漫画のシチュエーションで一番ドイヒー。

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水波 風南(みなみ かなん)
レンアイ至上主義(れんあいしじょうしゅぎ)
第3巻評価:★☆(3点)
  総合評価:★☆(3点)
 

九条先生が大学へ戻り、幸せな毎日を取り戻した世莉と碧樹。碧樹の父に誘われて温泉旅行です。しかし、実際は合宿の手伝い…。そこで世莉は道場生の朝飛と知り合います。何かと世莉につっかかる朝飛だけど、碧樹に世莉を奪うと宣言して!?

簡潔完結感想文

  • 九条先生編完結。加害者を笑顔で見送ってあぁいい話…。ってなるかっ!
  • 年下の男の子は師匠を超えるために師匠を真似て世莉を…。はぁ…(溜息)
  • 一分一秒でも離れたくないからエリート理数科への編入を決意する世莉。


もしかしたら普通科と理数科の校舎や設備を2つずつ作ったことが学校の経営破綻の伏線かもしれない3巻。
…と、それはまた別のお話。


長年想ってきた碧樹を手に入れるために「別れさせ屋」になって地道に嫌がらせを重ねてきた学校の生物教師・九条。
だが碧樹が手に入らないのならいっそ一緒に逝きましょうと提案するマッドサイエンティスト九条は碧樹に毒針を当て行動を封じるのだった…。

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愛か死か、碧樹に残された選択肢は2つ。
そこへ謹慎中の世莉が自分の嫌な予感を信じて碧樹を捜し出したために間一髪で昇天を免れる碧樹。
世莉が被害者なので碧樹が多いですが、嫌な予感ばかりに苛まれる学園生活ですね…。
毒針刺されて動けないとはいえ、世莉が碧樹を助けるという展開は初めてかな?
しかも空手っぽい型をしていて、世莉の設定が活かされている。
更に珍しく(?)世莉が正論を吐いて九条の行動の矛盾を指摘し、彼女を黙らせる。
こればかりは世莉に言う権利がある。
九条と比較すると世莉は被害者意識に飲みこまれていないんだなぁと強さを感じますね。

もしかして、苦情が使用した毒針とか強力な媚薬とかメスとかの道具立てのための生物教師なんですかね。
そして、愛か死か、極端な思考の人が大学に戻って研究していいのか?という疑問が残る。

世莉の表情は描き込まれてないが、九条も碧樹も笑顔で別れている。
それで全てリセットみたいですね。
世莉のバラまかれた暴行写真とか、未遂の加害者たちとか全てなかったように学園生活は再開されます…。

そういえば毒針を刺されて自由を奪われても、九条先生に碧樹の唇は奪われてないんですね。
どんな危機が訪れても世莉も碧樹も、ちゃんと純潔は守られてるんですね。
内容と防衛ラインが全く合致していませんね。
(同性には奪われてしまいましたけど…)。

九条先生が身体の自由が奪われた碧樹の肉体をもてあそんだりしないのは、
肉体ではなく心が欲しいという純粋性の証明でしょうか。


続く、冬休み編では新キャラの一つ年下の男の子・朝飛が登場。

朝飛は唯一性犯罪に走らないキャラだと思っていましたが、しっかり未遂しています(碧樹以外はケダモノです)
見た目に騙されていたし、全巻読了後はすっかりいい子だったと思い込んでいましたが。

碧樹は意外とやきもち焼きで、朝飛と姉弟のように仲の良い世莉を見て嫉妬。なので一発(下品)。
そういう「性」の匂いと痕跡を見たから朝飛が暴走したんじゃないかとも思う…。

朝飛にまで暴行未遂をされるが、それでいて以前と変わらない態度で接する世莉ちゃんは凄い、のか…?
そして再度申し上げますが加害者側に罪の意識がないのが嫌ですね。

朝飛(だけ)は健全なキャラでいて欲しかったなぁ。
朝飛には世莉も好きだけど、碧樹も好きという特殊な立場で二人の間を邪魔してほしかった。
過激な物語の箸休めとして、コメディだけに特化してほしかった。
多分、フツーの少女漫画だったらそれが出来たのでしょうけど、イジョーな少女漫画ですからね。
そして春を迎えて同じ高校に入学してくる朝飛。
また暴行の加害者が同じ学校に一人増えましたね…。


後半は、学園の普通科と理数科と校舎が完全に分断されるので、世莉が理数科に編入するというトンデモ展開。

校舎が別れる上、碧樹が空手に今以上に打ち込むために会えなくなることを問題視する世莉(と碧樹)。
でも読者としては彼らの心情は全く共感できません。
若い彼らはそれでもどうにか時間を捻出するだろうし(家だって近所でしょ?)、何より心を通わせるよりも肉体の対話を重視している人たちとしか描かれていないのだ。
心情なんて一切無視してきた展開なのだから、彼らの切迫感など伝わってきません。
碧樹と世莉って心理的な距離感がずっと一定なんですよね。
近づいたり遠ざかったりする恋愛漫画の醍醐味が全くない。

一応、設定だけは理数科は県内トップクラス、らしい。
生徒や校風は乱れまくってますけど。

普通科ですら成績のよくない」世莉を編入させるために碧樹は恋愛と肉欲によって苦手を克服する方法を編み出す。
ほら、やっぱり…。こういうことしか考えていない。
問題を解いて「正解したら…その数だけ気持ちいいことしてやるよ」と言われて燃える世莉。
出ました碧樹の罰ゲーム的勝負。
まぁ、性欲など欲望によって個人のパソコンやネットが普及したと考えれば、エロはハードルを越えるのにぴったり⁉

そうして編入した理数科だったが、ここでは世莉は飛んで火にいる夏の虫なのかもしれない…。

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エロにゲーム性を持たせる碧樹のオヤジっぽさ
この漫画に常識的な事言っても仕方ないですけど、謹慎とか編入、外泊やら午後10時までカラオケにいるとか、世莉の両親は何も言ってこないんですかね。
本当にエロ、しかもモラルに反した性ばかりで、社会的なことなどどうでもいいんでしょうね。
暴行を受け続けるヒロインなど、リアル世代の読者はこの漫画に何を望むのでしょう。


過激さだけが売りなんで1話に1回は濡れ場がノルマなんでしょうね。
それが碧樹か、それとも違う相手かってだけ。
少女漫画の描写の限界が見えるのは着衣(特に下半身)が多いことでしょうかね。
彼らの制服は色々と汚そうだ…。
ちなみに後の作者のコメントによると絶対に避妊はしているらしい。
碧樹くんのポケットには何個も常備されているんでしょうね…。
場所は選びませんが、そういう責任感が碧樹にはあるみたいです。
それが彼女を大事にしてるってこと、なのか…?

レンアイ至上主義 (3) (フラワーコミックス)

レンアイ至上主義 (3) (フラワーコミックス)

  • 作者:水波 風南
  • 発売日: 2003/06/26
  • メディア: コミック