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少女漫画と小説の感想ブログです

本書において結婚とは自分の生き方を自分で決めること。迷いがなければ 結婚の道は開かれる。

あつもりくんのお嫁さん(←未定)(6) (デザートコミックス)
タアモ
あつもりくんのお嫁さん(←未定)(あつもりくんのおよめさん(←みてい))
第06巻評価:★★★☆(7点)
 総合評価:★★★☆(7点)
 

敦盛の恋人として敦盛のお父さんと会う約束をした錦は、当日おじいちゃんが倒れてしまい約束をドタキャン。さらに、おじいちゃんの入院先は敦盛の家の病院で、敦盛のお父さんにも出会い、冷たくあしらわれてしまう。それでも、同じ大学を目指すと決心し、錦は受験勉強を頑張ることに。ところが、雪鹿が家を継ぐと宣言し、複雑な心境の敦盛は、錦と駆け落ち旅行へ! 改めて自分の想い自覚した敦盛は、錦に「結婚しよう」とプロポーズして…!? 結婚(←未定)から始まった不器用ラブ、ついに完結です!

簡潔完結感想文

  • 父親との2回目の面談は、1回目とは違う2人の覚悟と心持ちがある。まずは父子問題から。
  • 受験と2年間の遠距離恋愛を乗り越えるだけのパワーは2人の中に既に蓄えられている。
  • 2人の人生を大きく変えるパワーは周囲に波及する。あの長すぎる片想いが動くかも…⁉

2人が結婚することは、最初から分かっていました、の 完結6巻。

結婚することは分かっていたが、敦盛(あつもり)の弟・雪鹿(ゆきしか)がイギリスにいるという話が設定上から無くなっているのが気になるばかりである。いつまでも日本にいるのは、彼の存在が物語上に欠かせないものとなったからなのか。これが本書 唯一の瑕疵かもしれない。

さて、結婚式で終わる大団円。少女漫画では、これ以上 この恋愛には波乱がありませんよ、という終止符として結婚(数年後)が便利に使われることが多いが、本書は最初から結婚を念頭に話が進んでいたので、納得の結婚式シーンとなった。

2人には結婚相手は親から強制されるものだった。その親に自分の人生を示すことが彼らの自立となる。

こういう言い方をすると褒め言葉に聞こえなくなりそうな恐れもあるが、本書には出来の良いRPGをプレイしている時と同様の爽快感・カタルシスがあった。○○という条件を満たすと、次の道が開かれる、というような段階を踏んでいく過程が しっかりと描かれている。

まず最初にヒロインの錦(にしき)が、彼女が住む町に旅に来た2歳年上の男性・敦盛と出会って、この地元での閉塞感からの脱出方法を教えてもらう。後に敦盛の この助言は、大病院の経営者の息子である自分では出来ないことだから提案されたものだと分かり、それを やってのけた錦は敦盛に一目置かれる。錦は当初、敦盛との接点を持つために奮闘していたが、やがて自分の気持ちを押しつけるだけでなく、敦盛の気持ちも考慮して物を考えるようになる。これは敦盛も同じ。どこか殿様じみていて、ナチュラルに周囲を見下している敦盛が錦との交流によって自分以上に優先して人のことを考えられる度量の広さを身につける。
やがて2人は それぞれに自分に宿命づけられた生き方から逃れるために人生を模索するが、その中でも自分だけではなく相手の存在があるから強くなれ、信念を貫き通せることを学んでいく。

そして それぞれ個別だけじゃなく、2人で強くなっていくことも学んでいく。そして それが結婚の意味や意義になっていく。それぞれに閉塞した状況だった家庭環境(原因は主に父親)において、それぞれが相手方の家庭のキーパーソンとなっていく。ここが2人でなければ乗り越えられなかった壁になっており、巻数を重ねて関係性が変化したからこそ、開かれる道として描かれている。近しいからこそ喧嘩になってしまったり、または物が言えなくなって膠着状態になってしまうところに、違う価値観を持った嫁 または 婿の存在があるから、家族の関係性が変化していく。もちろん父親たちが見るのは子供の変化だけではない。子供が選んだ大事な人と一緒に生きる姿を見て、成長や揺るぎない意志を確認できる。


女漫画に多いのはヒロインがヒーロー側のトラウマや家族問題を解消するというパターンだが、本書の場合は徹底的に男女が平等の役割を担っている。そこが当世風のように思う。

そして女性が選ぶ生き方も、男性よりも社会的な地位が低いとされる職業が多く、現実として賃金は女性の方が低い場合が多かったように思う。例えば本書のように医者を選ぶヒーローならばヒロインは看護師になることが多く(ヒーローを神聖視するあまり。女性が知性の面でも劣るように描かれている)。スポーツ選手なら栄養系の学問を、というようにサポート役としか女性が見られないことが多々あった(少女漫画なのに)。

ただし本書のヒロイン・錦は敦盛に並び立つために同じ職業を志望する。その後に彼女自身の独自の動機も用意され、男に 縋って生きるだけの生き方はしていない。錦が常に努力して自分の環境を変えようとしているという根幹があって、敦盛は それをサポートしているだけである。好きな人を追って地方から上京(または進学)、彼の家庭問題をヒロインパワーで解決、ラストは夢見る結婚、と従来の少女漫画の王道パターンを踏襲しているものの、ヒロインに与えられた役割や知性などは大きく違っている。見ようによっては玉の輿のシンデレラストーリーだが錦は例え敦盛が実家を継がなくても、財産を相続しなくても幸せであろう。それは彼女自身にも人生を切り拓くパワーが備わっているからである。


だまだ読んでみたかった場面はあるのだが、今回で最終巻となる。
題名にもしたが、本書において結婚とは自分の生き方を決めることである。ネタバレになるが2人は大学在学中に結婚をする。せめて敦盛が自活してからの方が読者への説得力があると思うが、敢えて そうしない。
作者は敦盛の母親の健康状態を理由付けにする。健康に問題はなかったが、大切な人に自分の人生の選択を、その決着または出発点を見せたいというのが敦盛の希望となったようだ。敦盛の母親よりも心配なのは錦の祖父か。祖父が元気なうちに結婚するのも祖父への恩返しであろう。それに祖父がいるから本当に家格に差がありすぎる父親同士の仲を取り持ってくれる人がいなくなってしまう。このタイミングでの結婚はベストのように思われる。
それに錦が大学に進学したら2人は同棲する予定だ。そこでかかる家賃などは敦盛の貯金、いや おそらく親の出資であろう。脛をかじったまま同棲生活を始めるぐらいなら結婚した方が良いのも確かだ。それに敦盛が自活するのも医学部なので あと4年かかる。このまま4年間 同棲生活を…(以下略)。

それに2人は最初から結婚を念頭に行動しており、結婚についても散々悩んだ。以前も書いたが10代の彼らでも、その10年後の彼らでも きっと同じ結論に達しただろう。結婚する意義、一緒に暮らす意味を考え抜いた結果だから、この結婚には遅いも早いもないのである。

主に描かれているのは高校入学から1年弱のことだけど、考えてみれば本書は錦が中学2年生から大学入学まで描いている。印象的な出会いから5年余りの時間が経過しており、交際に関しても3年経っている。5年間 一度も相手を嫌いにならず、ますます一緒にいて幸せであることを実感した2人なら、結婚することが今後の学生生活、人生においてプラスになるに決まっているではないか。


は錦の祖父が経営する喫茶店は、敦盛にとって唯一の父との思い出の場所だった。その時の夢を見て、敦盛は息子として父に向かい合いたいという自分に気づく。そして その夢を見たのは、隣に錦がいるという満たされた状況が必要だったのではないか。敦盛の鎧が脱げ、自分の本心、幸福を探るような状態になって初めて解禁される願望、と考えるのは考えすぎか。

一方で敦盛の友達・蓮人(れんと)は今はフラフラと遊んでいるように見えて、将来は お見合いして結婚相手を決めるという。親が選んだ人しか信用できないらしい。これが健全なのかを決めるのは蓮人自身で、家のためという生きる指針があるから生まれる価値観なのだろう。敦盛も かつては蓮人と同じく家を優先する生き方だったが、錦が彼の価値観を変えた。
だが蓮人の発言を盗み聞きしていた やちょる は落ち込む。やちょる は自分が錦のように蓮人の価値観を変えたら、蓮人という神のような存在への介入だと考える面倒くさい思考の持ち主。自分を蓮人にとって不必要な要素と考えるのだろう。

確かに やちょる が考えるように、自分の存在が相手の本来の道を歪めることは、ひいては相手の家のためには ならないのかもしれない、そう思うことも錦にもあった。
ただ かの は純粋に喜んでくれた。それだけで錦は救われる。そして かの が宝にフラれ、そして高校卒業後に地元を離れ上京を考えていることを知る。そして自分たちが進んだ道が かの を変えたということを知り、この道を選ぶ良かったことの実例となる(失恋はしてしまったが)。

敦盛の父親が再度 会っても良いと言ってくれたことを敦盛は錦の家に伝えに来る。そこで彼は自分たちの婚約の証として錦に指輪を贈る。そして敦盛は自分の進んだ道は、錦の存在は足を引っ張るようなものではないと言ってくれる。いつだって錦の心の変化を ちゃんと捉えてくれるのが敦盛だ。お金持ち(の子供)である敦盛が具体的に物を贈るのは初めてか(通学途中で使っていた時計は渡しているか)。錦のことを考えた初めてのプレゼントが婚約指輪というのも この2人、この作品らしい。


盛の父親が もう一度 会う機会を作ったのは敦盛が父に頭を下げたからだった。父は敦盛が人に誠意を見せるために頭を下げること、大事な目的のためなら いくらでも そうすることを知り、彼の本気と成長を見たようだ。

敦盛の自宅はマンションと見間違えるほどの大きさ。自家用車も数えきれないほど所有する。その外観だけでも錦を圧倒し、今更ながら家格の違いを思い知る。
先に敦盛が自室(錦の実家が すっぽり入りそうな大きさ)などを家の中を案内する。その中の一つに父が趣味として収集する絵馬が並べられている部屋があった。錦は その中で一つだけ汚れている絵馬を見つける。そこに書かれていたのは「お父さんみたいな立派な お医者さんになりたい。」という敦盛の願いだった。錦は そこに父親からの息子への愛情を見る。それは敦盛も照れくさい中で感じたことではないか。

早速、冷たい空気が流れそうな話し合いの前に、錦は まず祖父の入院の件について感謝を述べる。そして その お礼として祖父の店での食事に父親を招待する。父親は温度のない言葉で拒絶するが、敦盛は父と2人で行きたいと提案する。

それは錦が西条から、敦盛の家に到着する前に漏らされた情報だった。祖父の喫茶店は敦盛の父親にとっても大事な場所であることを錦は知った。敦盛の父との大切な思い出は知らなかったが、その機転が事態を好転させる。または祖父の前では敦盛父も横柄な態度にならない、という計算もあったのかもしれない。

父親が唯一 素の自分に戻れる この喫茶店で父子が並んで座ることが、和解の最後の鍵だった。

父の店で、敦盛と2人並んで座る父親に錦がオムライスを料理する。それは祖父のと同じ味がして、錦が上京後に習得したものであった。自分が心を許す存在の お孫さんというのは錦にとって大きなアドバンテージであろう。しかも料理上手の嫁になりつつあるし。

そして錦と敦盛は、それぞれに出会いが自分に何をもたらしたのかを話す。特に敦盛は逃避として一人暮らしをするのではなく、一緒に住む中で父親を理解したいと思い始めていた。
ただ父親は敦盛が勝手に家から出ていったと思い、一時は荒れていた。敦盛は息子として見て欲しくて反抗したのだが、父親としては大事な息子だから跡継ぎにしようと考えていた。そして跡継ぎが敦盛でも雪鹿でもいいという発言も断腸の思いだったらしい。

だが2人は心の中を表現する手段を持たないから誤解が生じた。どうやら似た者同士すぎる2人だから こじれてしまったらしい。この度 敦盛が戻ると聞いて父親は嬉しかったということを祖父には話していた。

こうして親子は雪解けになる。結婚の許しは出ていないが、錦が望んだ父子の仲は良好になった。そして父親は将来、錦を含めた全員で祖父の店に来る未来も視野に入れていることを錦に告げ、帰る。それは間接的な結婚の許しであろう。


は受験前の最後のデートのために、祖父の店でアルバイトを始める。目標があるため錦の働きぶりは良く、祖父は目を細める。

敦盛が実家に戻る引っ越しに際し、雪鹿がマンションを訪問し、手伝いを申し出る(イギリスは…?)。その作業の中で、父子だけでなく兄弟も腹を割って話す。そして雪鹿から見れば兄こそ父親の期待を一身に背負って羨ましい部分があった。そして敦盛は自由な生き方をする雪鹿に憧れていた。こうして兄弟が認め合い、雪鹿にも自己肯定感が生まれる。

その日のデートは錦のプランで遂行される。車での送迎ではなく、駅での待ち合わせ。そして天満宮への合格祈願をし、2人の願いを それぞれ絵馬に託す。そして作ってきた お弁当を一緒に公園で食べる。これは『1巻』でもありましたね。あの時とは2人は全く状況が違うことが際立つ、良い最初と最後の比較だ。特に変わったのは やっぱり敦盛だろう。

デートの最後に錦は敦盛に時計をプレゼントする。敦盛から渡された時計より格段に安いが、錦が いつでも側にいられるアイテムとして選んだもの。そのプレゼントは敦盛史上最高のプレゼントとなった。2人はキスをし、これからの会えない時間も寂しくないことを確かめる。


れから2年後。錦の受験となっている。敦盛は無事合格し、錦が追うばかりの状態。合格発表を前に緊張する錦の横には高校生となった雪鹿がいた(イギリスは…?)。考えてみれば、彼氏を先に派遣した、その大学の その医学部に合格していなければ意味がない、というのは大変なプレッシャーだろう。ただ錦は会えない2年間 死にもの狂いで勉強した。それを神様は ちゃんと見ていた。

進学するため地方都市に降り立つ錦を迎えに来たのは、自分で運転するようになった敦盛。2人は錦の両親に挨拶する前に、錦も通う大学へ向かう。大学で錦は敦盛の友達に出会う。地方都市で敦盛の背景を知らない人たちだから敦盛に対する態度に遠慮がない。敦盛が家を出ることのメリットが早くも描かれている。
その後、錦は敦盛が一人暮らしをするマンションを訪問。何度か来ているようだが、低層階であるものの広すぎる家。そして敦盛は この部屋の一室を錦の部屋にして一緒に住みたいと考えていた。早く錦と生活したいという彼の願望である。

錦の実家には宝(たから)がいた。父は敦盛への態度を軟化させることが出来ないが、そんな父を宝が呼びに行く。そして宝本人から これまでの感謝を聞き、錦が本当に幸せになるのは自分ではないと伝えられる。その事だけを伝えて、宝は辞去する。きっと宝は錦の父親を諦めさせるために参上してくれた。それが彼の「錦の元・許婚」としての最後の仕事なのだろう。

そして夕食の途中で、心を決めた父親は顔を見せる。そして錦の合格を素直に祝う。それは彼女が選んだ道を認めることであろう。敦盛にも頭を下げて、娘を託す。こうして錦の高校生活の前後を含んだ長期戦が終わる。
達成感のある敦盛は、自宅マンションへの帰り道、錦の高校卒業と同時に結婚式を挙げることを提案する。


終話は2人の結婚式の少し前から始まる。

かの は結婚式に向けて準備を整えていた。荷物を抱えてバイト先に向かう途中で高校生のバイト仲間の男性が声を掛けてくれた。どうやら彼は かの に好意を持っているらしい。彼女にも春が到来しそうである。
やちょる は蓮人を神聖視するあまり、相変わらず 身動きが取れない。その蓮人は高校を卒業しても まだ遊んでいるらしい。
宝は結婚式に招待されたが欠席の返事を出す。この距離感が現実的。少女漫画では当て馬は いつまでもヒロインのことが好きで、ずっと周囲を うろちょろしていることが多いが、宝はキッパリと諦めている。それに錦にとっては好き嫌いではなく宝は地元のしがらみの象徴。それを断ち切るために一歩を踏み出したので、宝というローカルかつ因習的な存在は この結婚式には相応しくないのかもしれない。
でも式の場面では欠席のはずなのに出席していると思ったら宝ではなく蓮人だった。敦盛も含め、全員が同じ顔に見える。私の中では髪色の違いでしかない。良くも悪くもキャラが個性的な顔立ちになっている。

結婚式当日、ウェディングドレスを着た錦は両親と祖父に感謝を述べる。祖父は号泣。両家の父親同士は、共通する背景が何もないこともあり、微妙な距離感があるが、そこは祖父が鎹になってくれる。

もう一つ微妙な距離感の敦盛の母と錦。それに気づいた雪鹿が気を回して、彼女たちを2人きりにした。
錦は義理の母となる女性に感謝を述べる。そして敦盛が結婚を急ぐ理由の一つに、母親が この冬に倒れたことが明かされる。身体に問題はなかったが、敦盛が母親を初めて母親として扱ったように彼女には思えた。
母にとっては今でも錦と敦盛の価値観の違いには疑問があると率直に述べる。だが敦盛と そして雪鹿、家族の変化を感じるにつけ、これでよかったと思えるようにもなった。そう穏やかな表情で話す母に対して、錦は立派な医者になること、敦盛を幸せにすることを誓う。だが母親は錦も必ず幸せになることを願ってくれた。彼女を「敦盛の母親」にしてくれたのは間違いなく錦の存在があったからだ。それは この上ないプレゼントだったのではないだろうか。

こうして皆に祝福され、2人は良い式を挙げる。結婚式のスピーチで敦盛の父親が感極まってないているのが印象的。これも母にとって見たことのない家族の表情になるのだろう。

そして それから数年後、夫婦で医者となった2人は同じ病院に務めている。そして病院内では錦の懐妊が噂されていた…。2人、いや3人が家族として新たなステージに立つところで物語は終わる。本書は閉塞した人生を送っていた錦と敦盛の出会いから、その打破して妻と夫になり、そして母と父という新しい立場を獲得するまでを描いた物語となった。


なみに番外編では、蓮人が自分を熱心にフォローしてくれて、蓮人も追うようになった「nikinikingさん」が錦のインスタアカウントだと知りショックを受ける。どうやら蓮人にって美化された憧れの女性だったらしい。そして大事なのは その際に「nikiniking」のインスタを遡った敦盛が、錦が中学2年生から自分を想ってくれていたことを知る場面だろう。感極まる敦盛、最高だよ☆

もう一つの描きおろし番外編では やちょる が蓮人へ一歩 踏み出したことが描かれている。どうやら敦盛の生き方が家族、かの を変えたように、その影響は蓮人にも及んでいるように見える。これは もしかしたら やちょる の最大のチャンスである。結果はどうなるのであれ、かの と同じように一歩を踏み出したことを祝福したい。頑張れ、やちょる!