《漫画》宇宙へポーイ!《小説》

主に少女漫画と小説の感想ブログです

一本でもニンジン 五巻でも六見回 六見でも七転八倒 十把一絡げの俺たち。

f:id:best_lilium222:20200604004907j:plain
ぢゅん子(ぢゅんこ)
私がモテてどうすんだ(わたしがもててどうすんだ)
第5巻評価:★★★(6点)
   総合評価:★★★☆(7点)
 

史学部の保管室で古い地図を見つけた六見。花依たちを誘って宝探しに行ったものの、それは初代部長・六見の兄さんが仕掛けたイタズラだった!そんな彼がなんと教育実習生として花依たちの前に現れて!?手ごわそうな兄さん登場で男4人、大ピンチ!? 「ドラマCDアフレコレポ」も収録! 「このマンガがすごい!2015 オンナ編(宝島社)第4位」にランクイン! 超話題沸騰の腐女子のリアル乙女ゲーラブコメ

簡潔完結感想文

  • 洞窟探検。動じない六見が動じるのは何もない闇。動きません。
  • 兄者襲来。ナンバーズの誰より狡知で、誰より守備範囲が広い男。
  • 兄弟の決闘は架空のカードゲームで。全ッッ然わかんねえ!


1巻丸ごと六見巻、いや六見ブラザーズ巻。どうせなら数字揃えて6巻で、と思った5巻。

今巻では六見先輩の兄・一馬が登場。
数字的には6-2、いや兄だし名前も一馬だから6-1か。

兄登場の伏線となるのはその前の話の花依とナンバーズ5人(花依を好きな高校の面々の勝手な呼称)で向かった富士山麓の洞窟探検だ。
ナンバーズと仲良く行動を共にするものの、花依への好意を表明しない六見に対し、五十嵐が真意を追及する。
が、返ってきた答えは人類愛。
ライバルですらない六見だが、その直後のトラブルによって彼の気持ちに変化が訪れる…。

f:id:best_lilium222:20200604012746p:plain
この質問が眠れる獅子を起こしてしまったのではないか。
暗闇にトラウマがある六見は真っ暗な洞窟内で硬直してしまうが、弱っている男を助けるのは花依の役割
。乙女ゲーの主人公という立場を与えられながら、守られるばかりではなく逆に花依が男たちに発破をかけるというのが面白い構図です。
強く芯のあるヒロイン像だから、男性に囲まれてもおもねっている印象を受けない。

ただ今回の六見の恋の発端は吊り橋効果で、それは恐怖や緊張のせいではないか、とも受け取れるものだ。
恋愛感情に縁のなかっただろう六見だから一時的な感情と混同しそうだ。
実は彼の感情は錯覚なのではないか、という本命脱落疑惑が残る。


そして教育実習生として登場するのが六見兄。
兄弟ならではの嗅覚で花依に対する弟の態度にある含意を嗅ぎとった兄・一馬。
そこから事あるごとに花依にちょっかいを出すのだったが、六見が目ざとく見つけて制止する。
だが、六見の苦し紛れの、花依と付き合っているという嘘が逆に花依に恋人がいない事を露呈させてしまい、一馬はより強硬な手段に出る…。

兄・一馬 VS 六見とその仲間たちという構図になるが、一番、意外だったのは六見の兄への本での殴打ですね。
兄弟だから遠慮がないのか、それとも嫉妬心の強さの表れか。
または暗闇の時もそうでしたが、大きな器を持つ人ではあるが、それを超えるとパニックになる傾向もあるかもしれませんね。
窮鼠猫を噛むタイプで、あまり追い詰めない方がいいかもしれない。

f:id:best_lilium222:20200604012841p:plain
六見に余裕をなくさせるのは、この人だけ⁉
そして勝負にならないのは他の面々。精神攻撃で4・5・7は次々に敗北を喫する。
5がこんなに窮地に立たされる描写は珍しいですね。
しかも得意分野であるBLを絡めている所も凄い。
お揃いのストラップは伏線だったんですね、分かります。
ただ、省略なのか、キャラとして半人前の認定なのか、それともアイデアの枯渇なのか、二科がこてんぱんにやられる描写は割愛されていた。
チートキャラをどう倒したのか気になる。
やっぱりアイデア枯渇説の方ですかね。

一馬の撃退は弟の六見先輩に託されたが、一馬は「城カード」という架空のゲームでの勝負を挑んでくる。
この城カード、架空の物ですが、そのバトルシーンはなかなかに楽しい。
勝敗を決した一手は、このゲームを題材にした漫画やアニメの最終回に使われるに相応しいものだろう。
カードゲームまで扱うとは、この漫画の守備範囲が広さが窺えます。


さて兄の登場で自分の花依への気持ちが判明した六見。
彼にしてはストレートな言葉で花依に好意を伝えて5巻は幕を閉じる。
「好き」が始まるまで5巻を要した六見先輩。
さすがにマイペース過ぎます。
他の手っ取り早く花依を好きになった後輩たちの存在がなければ、漫画として破綻してますよ。
これで全員の周回も一巡して、同じスタートラインに立った事になります。

ただ六見が嫉妬を通じて自分の気持ちに気づく場面、これは洞窟探検の後に花依にちょっかいを出すのがたまたま六見兄だっただけなのか、五十嵐など他の人のアプローチにも胸がざわめいたのか、気になるところです。
実は六見が兄にだけライバル心を見せるという設定となると、可愛い後輩たちは、恋のライバルとしては雑魚扱い、って事もあり得ますね。
笑顔で人を切り捨てる、怖い人かもしれない。