《漫画》宇宙へポーイ!《小説》

主に少女漫画と小説の感想ブログです

「そろそろ漫画の決着つけようか」選択肢 はい → いいえ、粘れるとこまで粘ります。

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ぢゅん子(ぢゅんこ)
私がモテてどうすんだ(わたしがもててどうすんだ)
第6巻評価:★★★(6点)
   総合評価:★★★☆(7点)
 

花依のことが好きだと自覚した六見。五十嵐たちは、あらゆる手段で告白を阻止しようとするけどあえなく失敗…!! 最終的にはみんなで花依にキモチを伝えたけれど…!? 花依、ついに新ジャンル「彼氏」に萌えるのかーー!? コミックス1~6巻、累計100万部!! 「別冊フレンド」にて絶好調連載中の腐女子のリアル乙女ゲーラブコメ、第6巻!

簡潔完結感想文

  • ナンバーズ全告白。一巡する乙女ゲーを経て花依が出した答えは…。
  • 本作の面目躍如。ですよねー。史上最長の少女漫画を目指せるよ。
  • 二科回。魂の友(ソウルメイト)がまさかの決別。男たちは仲裁に。


これ最終回を前にした準備段階だよね、違うの?違うんだ、の6巻。

『前巻』の兄との騒動を通して、自分の気持ちに気づいた六見はそのまま花依に自分の気持ちを伝えようとする。
が、それを察知した他のナンバーズ(同じく花依に好意を持つ面々)の連係プレイによって告白は一時阻止された。
鈍感ではあったが好きを自覚してからは意外にも直球勝負の六見先輩。
そしてナンバーズの面々にも告白を促し、ある日の放課後、全員が花依の前に立つ。
仲良しゴッコというぬるま湯に慣れていた面々は戸惑いながらも、自分の気持ちを素直に伝えるのだった…。

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告白イベントは いつも屋上で。
5者5様の告白シーンはなかなか壮観。全員がようやくスタートラインに立ったのだ。
…って、『2巻』辺りでも同じような感想書いた気がするなぁ。
この感覚は少年漫画のアレに近いですね。
一人の強敵を倒したと思ったら、ウハハハハ、それは四天王の一人、的なアレ。

スタートラインもゴールラインも勝手気ままに動かしてると信用がなくなりますよ。
いかにもな延命を続けるのは人気連載漫画の宿命だろうけれど、それによって晩節を汚す事になって作品自体の評価を下げないか。
一種の芸術として作品の理想的な長さは絶対あるはずなのだが。
5年後、10年後、作品を初めて読む人にどう読まれるかも考えて欲しい。
…が、商売は商売で…。ムムム。


全員告白、といういかにもな乙女ゲー展開を前にして、花依は5人とそれぞれデートをする事で誰を選ぶか決める、と宣言する(それ『2巻』で見た…)。
このデートによって改めて花依が各人をどう見ているかを知ることが出来る。
花依自身が「ドキン」とした描写があるのは五十嵐と六見先輩。
やはりこの2人が本命候補なのか。
私は五十嵐が意外に紳士的なデートをしていて驚いた。
今回は相互監視もないから、肉体的接触など花依に手を出すモーションがあるかと思ったけど、どこまでも好青年モード(読者は騙されませんよ)。


一方で花依とデートしても仲のいい友達としか映らない二科が後半の主役。
カップリングの意見の相違でデカップリングする二科と花依。
学校内で口もきかない関係になった2人を何とか仲裁するのは男ナンバーズの面々。
結局、仲良しゴッコが大好きなんですかね。
その中でも特に五十嵐は二科に辛辣なアドバイスを送っている。
多分、彼なりのエールとして。

二科の回想の中で語られる彼女の過去。
恵まれた環境でありながら、その七光りを払拭しようと足掻いた努力型の二科。
そして高校入学の日に出会った太ましい女性のこと。
実は花依との初対面はクリスマスのコミケではなく、二科の入学式だったという驚愕の事実、後付けの設定。

それでも学年の違う二科が花依の劇的変化を知らなかったというあり得る設定が楽しい。
そして二科も花依の体形は関係なく、彼女に美を見出している事が語られる。
ちなみに喧嘩の原因は「クソどうでもいい」ものです。

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譲れない戦いがここにある。
本作の初回で急に死んだ花依の一番目の嫁・シオンと違って、「かちゅ☆らぶ」は作中作として展開してったら面白いですね。そうすれば展開を巡って二科と何回でも喧嘩できる。

腐女子という設定が爆発するのは二科回なのだが、いかんせん二科と花依が結ばれる未来が見えないのが辛いところ。
作者の筆ものっているように見え、饒舌になっているのはいいが、少女漫画の王道が好きな人はそれが苦痛にもなる。

早くも同じ手法を周回させてしまった本書、今後の展開が楽しみ、かつ怖い。
仲良しゴッコをずっと見ていたい気持ちが私にもある。
だけど花依の腐女子設定が売りなのに、人の好意を蔑ろにし続けると花依自体が嫌いになりそうなのだ。
アンチ化したファンはこの世で一番恐ろしい。