- 作者: 高里椎奈
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/06/15
- メディア: 文庫
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毒死した京都の外科医、轢死した東京のプログラマー、失血死した鳥取の書店員…場所も日時も別々で互いに無関係な六人の死。自殺、事故死、殺人としてすべて解決したはずのこれらの事件の共通点とは何か?薬屋探偵三人組の良心座木が難攻不落の謎に挑む!個性派キャラが続々登場する好調シリーズ第3弾。
シリーズ初の連作短編集。一応、ミステリ仕立ての本なので、連作短編集とくれば、最後には…?という展開なのですが、??? う〜、モヤモヤする。最後のオチは分かったような分からないような。これでは全部は説明されてないと思うのです。自分で考えろって事かな? あいにく、私にはそんな思考力と愛着は持ち合わせていないのですよ。この薬屋探偵シリーズは途中まで悪くないのに結末が納得いかない(気にくわない)ので読後感は最悪になるんですよね…。
- 「暗鬼」…高遠刑事がお見合い前に入った喫茶店で男が毒物によって死んだ。果たして自殺か他殺か…? これはミステリです。こういうの書けるのなら書けばいいのに。うるさい人たちがいないので、スッキリ読めました。
- 「再鬼」…リベザルの友人・総和の先輩がマンションの屋上から墜死した。彼の死に疑問を抱く総和だったが…。結末は何だ…?という感じですが、今回はちょっと秋が格好よく見えました。イグアナはよく分かりませんでしたが。
- 「夜鬼」…深山木薬店に妖怪の来客。その妖怪は病院で男性の夢を食べていたのだが、近頃、患者の誰一人として夢を見ないという…。妖怪ヘラのキャラクタが好きではありません。またしても妖怪じゃなくてもシリーズだと思う…。
- 「回鬼」…深山木薬店の近くで起きた殺人事件の聞き込みにリベザルだけがいる店に刑事が訪れる。座木の犯行と疑うリベザルは刑事に同行し…。リベザル探偵編。毎回思うのですがリベザルの能力設定が低すぎやしないか。
- 「惹鬼」…情報屋「シャドウ」からバラバラに見える事件は同一線上にあると教えられる高遠刑事。彼は、座木らと共に非公式に事件解明に乗り出す。一方、秋は別行動をして…。「シャドウ」の正体が明らかに。なんで情報を得られるのかは言及されず。リベザルと葉山くんの共同生活は楽しかったけど、地味な捜査と地味な結末。第一、ナゼ、あの人だけ燃やさなかったのか?という根本疑問が。
- 「カーテンコール」…事件の後、秋は彼の元を訪れる。一応の種明かしだけれどもなんだコリャ?説明が足りないと思うのは私だけであるまい。