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黄色い目をした猫の幸せ―薬屋探偵妖綺談 (講談社文庫)

黄色い目をした猫の幸せ―薬屋探偵妖綺談 (講談社文庫)

薬屋の看板を掲げながら、揉事(もめごと)相談所を裏稼業にしている深山木(ふかやまぎ)薬店に少年殺しの依頼があった。引き受けられるはずもないが、後にその少年がバラバラ死体で発見されたことから事態は緊迫!店主・秋に殺人の容疑が振りかかる。凄惨な事件の裏にあるあまりにも意外な真相とは!?好評薬屋探偵シリーズ第2弾。


前作よりかはミステリ仕立になっている。猟奇的なにおいを漂わせながら進む話には緊張感がある。でも本格ミステリかというと、そうではない。ノベルス版あとがきに、ご自身で「似非ミステリ」と書かれていて、自覚していたのか、と驚いた。私の読み込みが足らない可能性もありますが、どうも犯人へ至る過程や動機、書きたいであろう事と書かれている事の食い違いが気になります。結末に至っても、よく状況を把握できない所がいくつかある。高遠周辺以外の警察が無能すぎるっていう点もご都合主義か。相変わらず主人公たちが妖怪って事に理由は無いけれど、今回は妖怪という設定が一つだけ活きていた。これも事件解決に都合のいい設定として使われているけど…。まぁ多かれ少なかれミステリはそういうモノです。事件の構造が前作と似ていると思った。テーマは不器用な「愛」だろうか。最後にこれを語ることによって事件を美談にしてる感じもしますが。
気になったのはリベザルの悩みが「深山木薬店」での存在理由から自分の(名前の)問題に、すり変わっている事。また、ミステリがダメでもキャラクタを好きになれば読めるミステリは世にたくさんありますが、今回は前にも増して「痛い」なぁ。お耽美っていうのでしょうか。俺様な主従関係。尊敬を愛情と読み取ってもいい余地を故意に作っているのでは…?と勘ぐりたくなる。そんな私でも御葉山くんのキャラは好きです…。ちょっと、やりすぎな感もするけれど。あのキャラで甘党の男って、ビジュアルが良く無いと無理があります。それこそ痛くなりかねない…。

黄色い目をした猫の幸せきいろいめをしたねこのしあわせ   読了日:2001年07月01日