《漫画》宇宙へポーイ!《小説》

主に少女漫画と小説の感想ブログです

交際相手とデート中でも猫田のことが気になって仕方ない のは相手が不憫で仕方ない。

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大詩 りえ(おおうた りえ)
猫田のことが気になって仕方ない。(ねこたのことがきになってしかたない。)
第5巻評価:★★★(6点)
  総合評価:★★★☆(7点)
 

みっきー(周未希子)は、顔が猫にしか見えない同級生・猫田のことが気になって仕方ない。猫田と友だちになったり、いろんなところを知っていくみっきーだが、やはり猫田の謎は解けないまま。そんな中、みっきーに猫田の妹と会うチャンスが巡ってくる! 果たして、猫田の妹はどんな顔をしているのか!? そして、みっきーと妹の関係はどうなるか!?

簡潔完結感想文

  • 猫田の妹が登場。大好きな兄に近づく女を威嚇していたが、次第に仲が深まる。
  • 人生初の告白をされた みっきー。好きの手掛かりになるかもと付き合い始めるが…。
  • 小学校生活もあとわずか。中学が別になる友だちもいることに気づき聞いて回ると…。

またまた続きが気になって仕方ないところで終わる 5巻。
本誌との連動もしているみたいで、完全に人気長編連載の切符を手にしましたね。

人気も納得の面白さは健在。
『5巻』では猫田(ねこた)の家族である妹が初登場。
存在は明かされたが果たしてその顔は…⁉というところで終わった『4巻』の続きがようやく読めます。

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猫田の妹、初登場。最初は みっきーのことを敵視していたが…。
何と妹は、みっきー(未希子・みきこ)の眼にも人間の顔をしている人田(ひとだ)状態。
三者には顔がよく似ている兄妹だと言われるらしいので、猫田も妹さんの延長線上の顔と推測される。

ただもう、この時点において みっきー本人はともかく、
読者にとっては猫田の本当の顔は、それほど重要ではなくなってきているだろう。

みっきーの呪い(?)が解かれる瞬間は心待ちにしているが、
猫田はどんな顔であっても、私たちの好きな猫田の本質が変わることはない。

きっとそれは広義の愛と呼んでもいいのではないだろうか。

兄が大好きがゆえに妹との初対面時から威嚇された みっきー。
当初は人に懐かない猫と その飼い主を連想させるような関係だ。
いつもの猪突猛進ぶりは鳴りを潜め、公園の離れたところから兄妹の遊びを見守る みっきー。
さすがの みっきーも保育園の子、猫田の妹には遠慮気味。

しかし、みっきーの体当たりの人間関係の構築方法は変わらず、
次第に妹とも みっきーなりの方法で仲良くなっていく。
精神年齢が同じぐらいなようで、やっぱり少しお姉さんな みっきーが、いつも以上に可愛く見えます。

そのお陰もあってクリスマスは猫田の家に招待され、妹と三人仲良く過ごす。
この時のみっきーは母の指導で髪を下ろし、スカートを穿き、本当に可愛い美少女に変身してますね。

手作りチャーハンを食べ、家まで送ってもらい、クリスマスプレゼントまでもらう楽しい一日。
猫田はどんな顔してプレゼントを選んだんだろうか。
ここだけ人田(人の顔)バージョンで見せてほしい!


そんな距離の近づく2人に焦りを覚えたのが、入江(いりえ)。
2人がカップルになるのも時間の問題だと思った入江は、
みっきーと進路が別になる前に動くことを決意するのだった…。

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時間も気持ちの余裕も少なくなった入江は みっきーに告白する。
人生初の告白に さすがの みっきーも放心状態。
好きという気持ちが分からないのに誰かと「かっぷる」になることは出来るのだろうか。

「かっぷる」のパイセン・春菜(はるな)に聞いてみると、
「つき合ってくうちに 恋と友だちの違いってやつも わかったりするかもじゃん?」
と(適当な)アドバイスをされ、入江との交際してみる体験型人生の みっきー。

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「好き」の正体を見極めるために交際を始める みっきー。
この展開、みっきーが高校生だったら、腹が立って仕方ないと思いますが、
小学生だし、ましてや みっきーだし、と温かい目で見守ることにしました。

が、デートを覗いていた春菜と同じく、だんだん みっきーにイラついてきましたね。
猫田連呼のみっきーと、それを目の当たりにする入江が余りにも不憫で…。

まぁ、この交際も思い悩むより体当たりで成長する みっきーだからと納得はできますね。
そして、本当にあっという間に交際は終了していきました。
みっきーの好きは少し輪郭がはっきりしてきたでしょうか。

そんないつまでも鈍感な みっきーよりも穏やかではいられない猫田の態度の方が読みどころですかね。

読者の私も猫田の観察眼が鋭くなってきたのか、
無表情の中にも表情が見えるようになった気がします。
この『5巻』を通じて好きがはっきりしてきたのは、猫田の方ですかね。


そんな鈍感・みっきーにとっては母の存在が大きいですね。
娘が男の子の家に行くと聞けば、着飾ってあげたり、
本命とは別の男の子とデートをすることを知っても大らかに、
「いろんな人とつき合うことは とても大切よ」「いろんな”すき”に出会うのよ」
といつも背中を押してくれる。

みっきーのことは母として気になって心配し続けてはいるけれど、
その個性を認めたうえで、距離を置いて優しく見守ってくれる母は偉大な存在だ。

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猫田の過去の写真も、猫田の描いた自画像も「猫変換」される みっきーの脳内。
ちなみに番外編にある右の4コマ漫画によって、猫田の描いた自画像も みっきーには「猫変換」されることが分かる。
これまで窓や鏡、写真などで猫を映す・写すことは試していたが、絵での実証は初めてかな。

猫田という実像に みっきーの脳内で画像処理を加えるだけでも大変なのに、
描いた絵でも同じ処理が加わっているとは驚きだ。
AIの深層学習でも学ぶのに時間がかかりそうだなぁ。

猫田は絵が(も)上手そうだが、みっきーレベルに絵が下手な人でも みっきー脳内では画像処理されるんだろうか。
脳内の「猫変換」処理の方法が気になって仕方ない。