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ピーコとサワコ (文春文庫)

ピーコとサワコ (文春文庫)

人生、ときにゲイジュツ、時事、芸能まで。オモロイ話なら当代随一、口から生まれた二人が丁々発止とわたり合う待望の対談集。ついに出た新コンビの対談集!活字、テレビにまたがって活躍するご両人。実は、好き嫌いの激しいピーコさんが、密かにココロを許す数少ない相手がサワコさんなのです。ピーコさんといえば、稀代の毒舌家にしてベストセラー『片目を失って見えてきたもの』の著者。片や阿川佐和子さんは『週刊文春』の対談では当代随一の聞き上手で「ビートたけしのTVタックル」では老獪なゲストを向こうに回してのさばき上手の人。二人の話術の渦に身をまかせてください。


良くも悪くも「語りおろし」の作品。良い所は語りおろしだから出る話があったり、仲の良い二人が本音で喋ってるからこそ二人の人柄が分かる所。特にピーコさんが語るご自身の半生の話はテレビでのピーコさんとは一味違う。ギャーギャー騒ぐだけのオカマと思ってる人が読むとピーコさんへの印象が変わること間違いなし。悪い所は、落ち着きがない所。話が多岐にわたるので全体的に慌しく展開して、すぐ次の話題に移行しまう。全部の話題をこなすために「じっくり」という部分がなかった(私の読み方が問題なのも承知していますが)。
序盤のテレビの世界の裏話には、今のテレビ界ならさもありなん、と失望とも諦めともつかない思いをし、芸能人の話にはギャラや天狗の鼻の高さにビックリした。中盤のファッションをはじめとした日本人論には、納得・反省する部分もあるんだけど、一部を全体として論じている感も。誰もが皆が皆、そんな風ではないんじゃない?と反論したい。ただ「品」がなくなってるなとは思うし、気をつけたい。終盤はピーコさん(と阿川さん)の話。ピーコさんが出会った人たちの話は、人と人との不思議な縁を感じました。阿川さんも仰っていたけれど、ピーコさんは出会えた魅力的な人たちに教えられたことをキチンと吸収してると、とても感心した。
しかし私が一番驚いたのは「ピーコの愛と性をめぐる愛欲とガマンの巻」(なんてタイトルだ…)の、ピーコさんの性への目覚めと恋愛の姿勢。私は偏見から同性愛者というのは恋愛感情よりも肉体(関係)に重きを置くのが一般的なのかと思ってましたが、ピーコさんのプラトニックな恋愛には驚かされました。こんな恋愛もあるのか!と思わされました。もしかしたら、これが一番私の「ピーコ像」を変えたエピソードかもしれない。とても崇高な感じがしました。

ピーコとサワコ   読了日:2006年01月22日