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気まずい二人 (角川文庫)

気まずい二人 (角川文庫)

途切れる会話、最悪の出だし、重苦しい沈黙、激しい動揺。緊張の嵐、もやしと技豆の話、呆然とするゲスト、焦る三谷、気まずい思いの二人。本書は脚本家である三谷氏の、初めての対談集であり、劇作家でもある三谷氏の、初めての戯曲集であり、人見知りでもある三谷氏の、弱点克服のドキュメンタリーである。精神科医香山リカ氏の解説も加え、ますます気まずい思いに磨きがかかる…。


2000年の初読時よりも、5年経っての今回の再読の方が楽しめた。原因は私の芸能知識が向上した事にあるだろう(あまり自慢にならないが)例えば、初読時には人となりを知らなかった平野レミさんの回は、再読時には爆笑である。彼女の喋り方、強引に喋りだす、急に歌いだす、その極端な性格、この特性を知ってこそ、この対談は楽しい。レミさんの夫がイラストレーターの和田誠さんである事を知ったのも、ここ5年の話。この本の表紙の絵を描いているのは和田さんで、私はてっきり対談相手の似顔絵も和田さんが書かれているのかと思っていたが、違った。何と女性陣のイラストは三谷さん本人の画。本人は和田さんの真似だと言うが、それにしても似顔絵上手すぎである。デフォルメしながらも特徴がよく出ている。和田さんの弟子だと言っても驚かない。だって和田さん本人の画だと思ってたし(笑)
気になるのは三谷さんの策略は、どこまで及んでいるのか?という事。確かに初対面の人と話すのが苦手なんだろうけれど、それは三谷さんの自分設定の一つなんじゃないか、とも思える。話さない自分に対して、相手がどう切り出してくるか、というのを観察してるんじゃないかって勘繰ってしまう。そんな訳はないか…。特に楽しかった人は八木亜希子さんの気遣い、桃井かおりさんの会話のバラエティの多さ、緒川たまきさんの猫の話、というよりも三谷さんの小林さんへの愛情。八木亜希子さんといえば、この後、三谷さんの映画「みんなのいえ」で女優をしていますよね。この対談がキッカケなのかな? 彼女とは今なら普通に話せるのかな、と思いを馳せています。気になるのは文庫版あとがきの対談中に怒って帰ってしまった人。本への収録拒否の人2人は分かっちゃいました。

気まずい二人きまずいふたり   読了日:2000年頃