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天狗風 霊験お初捕物控(二) (講談社文庫)

天狗風 霊験お初捕物控(二) (講談社文庫)

一陣の風が吹いたとき、嫁入り前の娘が次々と神隠しに。 不思議な力をもつお初は、算学の道場に通う右京之介とともに、忽然と姿を消した娘たちの行方を追うことになった。ところが闇に響く謎の声や観音様の姿を借りたもののけに翻弄され、調べは難航する。『震える岩』につづく“霊験お初捕物控”第2弾。


「お初ちゃん」シリーズ第2弾。今のところ(04年07月)2弾しか出てないみたいですね。前作『震える岩』の結末が踏襲されている。右京之介は算学道場に通っているし、関係を修復?した右京之介の父親、もちろん御前さまも登場。あの江戸の空気が再び戻ってくるのは読んでいて楽しい。しかし長かった。途中何度か頓挫したので、何週間もかかってしまった。読み始めれば、事件は次々起こるし、会話も楽しいのに結論までが長いので、どうも読み続けられない。
今回の注目人物は猫の姿をしていながらお初と喋れる「鉄」だろう(人じゃないが)。鉄の存在は物語をコミカルにする。お初としか喋れない鉄は(正確には人間側が鉄と喋れない)八面六臂の活躍。猫の姿をしているのでどこにでも侵入できるし、寺に住む「和尚」や「すず」という猫仲間との情報網も完備。ただ残念なのは、ラストシーンがいささか急で、物足りないところ。今まで散々、天狗とは何者か、誰が神隠しに遭うのかなど謎が提示されていながら解決が早い。ページ数で言うのなら500ページの前フリと50ページの解決編。お初と右京之介の距離も一気に詰められて気がしたし。もう少しゆっくり進んで欲しかったかな。

天狗風てんぐかぜ   読了日:2004年07月30日