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読め! (光文社文庫)

読め! (光文社文庫)

小室哲哉さんのレコーディング部屋。半ベソで謝りにきた息子を見てボクは…。金縛り心霊体験ごっつ怖いわ!アイロンで卵焼き作ってもた。"デコピン"の真実を教えたるわ。田村正和さんの偉大なる微笑み…etc.当代人気No.1お笑いコンビ・ダウンタウンの浜ちゃんこと浜田雅功の初エッセイ集。


8年振りぐらいに再読したダウンタウン浜田雅功さんの初エッセイ。よくタレントエッセイは寿命が短い、と言われますが、この本は内容に懐かしさはあるけれど、まだまだ生きている。いや、初読した時より「浜田雅功」という人物に興味を持っているので、一つ一つの話を面白く読めた。発売当初は私も私の周囲の人たちにもダウンタウン松本人志さんという図式があった頃だと思う。しかし年を追うごとに歳を取るごとに、私は浜田さんが好きになっていく(告白)。だから浜田さんが出した数少ない出版物として、この本はまだまだ現役だった。
文体は、まるで浜田さん喋っているかのよう(浜田さんの喋りを書き起こしてるだけなのかも?)その文体は温かく、浜田さんの人柄を直に感じられる気がする。
内容は、私の知りたい父親としての浜田さんや、ダウンタウンというコンビ、相方・松本さんへの絶対的自信と信頼、仕事で共演した人々の話。出版は95年末で、浜田さんの95年といえば小室哲哉プロデュース「WOW WAR TONIGHT」が大ヒットした年である。バラエティの仕事に加えて、「アルバイト感覚」のCD発売、ドラマへの出演と多忙を極めた数ヶ月間のエッセイ。浜田さんの長男がまだ5歳だった時の話。今は中学3年生らしい…。「あとがき」に『5年先か10年先にダウンタウンとしてはもうあかんとなったとき、俺はお笑いはしてないやろ』と書いているが、10年以上経った今(06年)もダウンタウンは存在し、浜田さんもテレビに出続けている。
浜田さんの口から語られる芸能人のエピソードを読むと、その芸能人まで好ましく思えるから不思議。これは笑福亭鶴瓶さんにも思うことだけれど、この好ましい触媒効果が、浜田さんの人柄の表れなのだろうか、と思う。

読め!よめ   読了日:98年頃