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麦酒の家の冒険 (講談社文庫)

麦酒の家の冒険 (講談社文庫)

ドライブの途中、4人が迷い込んだ山荘には、1台のベッドと冷蔵庫しかなかった。冷蔵庫には、ヱビスのロング缶と凍ったジョッキ。ベッドと96本のビール、13個のジョッキという不可解な遺留品の謎を酩酊しながら推理するうち、大事件の可能性に思い至るが……。ビール党に捧げる安楽椅子パズル・ミステリ。


ビール好きの西澤さんが書いたビール党のための作品。私はビール苦手なので読んでるだけで酔ったような錯覚を起こしました。この姉妹編として『謎亭論処』に新・麦酒の家の問題が収録されています。
私はこの作品があまり好きじゃないです。それは今では愛すべき4人組に愛着は無かったこと(むしろ訳が分からなかった)、ミステリは絶対に殺人が起きなければならない、とバカなことは思いませんが、提示される謎がどうも魅力的ではなかったことが理由だと思われます。西澤さんご本人は『九マイルは遠すぎる』のような純粋論理型小説の長編版とおっしゃっていますが、どうもアレを長編にするのは危険だったかもしれません。仲間と推理を重ねるって作業はすごく憧れますが、なにも論拠が無く、しかもその場で有効な反論がなされない場合それが真実になってしまう危険性を考えると、どうも読む意欲に欠く(最終的に事実との対比はなされますが)。『スコッチ・ゲーム』などの後なら印象が変わったのでしょうか。西澤さんの作品は色んな人に読んでほしいと思うのですが、この作品など読みづらい・つかみづらい作品が多いのでどうもストレートには薦められません…。

麦酒の家の冒険ばくしゅのいえのぼうけん   読了日:2001年01月13日