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ネバーランド (集英社文庫)

ネバーランド (集英社文庫)

舞台は、伝統ある男子校の寮「松籟館」。冬休みを迎え多くが帰省していく中、事情を抱えた4人の少年が居残りを決めた。ひとけのない古い寮で、4人だけの自由で孤独な休暇がはじまる。そしてイブの晩の「告白」ゲームをきっかけに起きる事件。日を追うごとに深まる「謎」。やがて、それぞれが隠していた「秘密」が明らかになってゆく。驚きと感動に満ちた7日間を描く青春グラフィティ。


作者自身が文庫版あとがきに、この本には今思えばたくさんの「ひぇ〜」が詰まってると書いていますが、私も同感でした。作者は過去の己の拙さと、懐かしさを込めての「ひぇ〜」。私としては「ひぇ〜」ありえないよ、こんな男子高校生という感想と、「ひぇ〜」面白い早く続きを、という二つ。
悩みを抱えた思春期の人間は周りの人よりも何倍も大人びているとは思いますが、男子高校生はもっとバカだと思います。こんな「告白」ゲームなんてやらないし、美しい生活をしないと思う。ただ、面白い!「木曜組曲」でも同じことを思いましたが、会話を駆使して推理劇は天下一品ですね。グイグイ引き込まれる。一度衝撃的な告白がなされたら、次の日に移行してて、「あれっ、あれはどうなったの!?」って読んでしまう。

ネバーランド   読了日:2003年07月16日