女性を泣かせ続けた光源氏の罪を全て引き受けるアンラッキー転生者の俺『月下の君』

嶋木あこ（しまきあこ）
月下の君（げっかのきみ）

　私的評価：★★（4点）
　　蛇足度：★★★☆（7点）
　　　理由：連載を引き延ばすための迷惑キャラの連続、そして光源氏という最大の邪魔者。

「罪深い。だが、この思いは止められないーー。」千年の昔、父の後妻・藤壺への叶わぬ愛を胸に、代わりの女性との愛を求め続ける光源氏・17歳。ついに運命の美少女・紫の君と出会うが、それは更なる罪の始まりだった。そして現代、”女に触れそうになっただけで震える”という特異体質の男子高校生・葉月(はづき)は、転校生の少女・舟(シュウ)に遅い初恋をする。だがその頃から、彼の身に変化が・・・? 平安の世と平成の現在が絡み合う”異色”源氏物語。（1巻あらすじ）

140字総評
光源氏の転生という不思議な設定を無視して若さと勢いで疾走するアンラッキーラブコメ。読者の興味を引くためにフルスロットルで事件を起こし続けるが、誤解とすれ違いと復縁という同じパターンが飽きる。設定が曖昧なので作者が作品を通して何が描きたいのかが最後まで分からず読者はモヤモヤする。

前世が光源氏だという男子高校生の不器用な恋愛コメディ。真面目に読んではいけない。

基本データ
小学館　フラワーコミックス（小学館文庫）　全7巻（文庫版全4巻）　全28話　約1,320ページ
掲載誌：Cheese！　2002年05月号－2004年08月号
告白　： 　 6話／28話（ 21.4％：する）
両想い：　 7話／28話（ 25.0％）
　キス： 　 5話／28話（ 17.9％）
性行為： 　 9話／28話（ 32.1％）
エンディング：ハッピーエンド（時間経過なし。）
※『少女漫画分析』についてはリンク先をご参照ください。