- 作者: 室井滋
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/07/15
- メディア: 文庫
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ロケ弁から故郷・富山のなつかしラーメン、お宝喫茶のモーニングまで。「食に対して霊感が働く」と女優はうそぶく。出会うべくして出会った“うまうまなモノ”を相手に、文を書き、イラストを描き、写真を撮る!くいしん坊パワーを凝縮。私的な食べ歩きメモを基にした傑作グルメエッセイが待望の文庫化。
あらすじにある通り、室井さんが一人で文章、イラスト、写真撮影をこなしているまるまる一冊室井さんの本。その苦労が、この本に出てくるお店の数々は本当に室井さんが好きなんだ、という事となって読者に伝わってきます。ページの構成が面白く、ページ上段70%は室井さんのエッセイ、そして下段30%は注釈・補足になっている。文中で触れられているお店・料理などの詳しい説明が写真とともに紹介されています。注釈のある単語は太字になっていて、太字にあたったら下段の写真でどんな料理かが一目で分かるという美味い物エッセイの鑑のような作り。私は日記を書いている「はてなダイアリー」を連想しました。やっぱり文章だけよりも、写真で見られる方がその料理を想像しやすいです。もう写真を見てるとお腹がグ〜っとなる。私の胃が活発に動き出す。ついさっきご飯を食べたばかりなのにお腹が減ったような感覚に陥る。私も食に貪欲だという事を思い知りました。
圧巻なのは博多へ美味い物巡りに出かけた回。1泊2日の行程で食べる食べる。室井さんの食に対するこだわりはファンなので少しは知っていましたが、私の想像をはるかに超えていました。本当に運と霊感で次々と美味しい物に巡り合うし、朝、飛行機を降りてから夜、寝るためだけにホテルに帰るまで食に対する欲望で動いている感じ。その室井さんがお薦めしている美味い物たちは本当に美味しそう!絶対に、この本で紹介されているお店に行こう、と思わせてくれる本でした。