《漫画》宇宙へポーイ!《小説》

少女漫画と小説の感想ブログです

シアワセを求めて幾星霜。ボルドー派ダンとブロゴーニュ派アガワの修業バトルの行く末は?素敵な殿方を取り合いながら味わう高級ワインを大研究。


私ほどワイン本との距離が遠い人もいないとは思うけど、阿川さんと檀さんの本だから興味を惹かれて読んでみました。やはり序盤はワインの種類も名前も分からなくて、難しい科学書を読んでいる錯覚にすら陥りました。ワインの香りや味にそんなに違いがでることってないんじゃないの?なんて懐疑的に読んでいたんですが、講師のソムリエさんたちの知識に裏打ちされた情報を知るに従い、段々とワインに興味を持っていく自分を感じた。なんて奥が深いのだろうワイン道!阿川さんたちと違って一滴もワインを飲んでいない私ですら、その奥深さに酔ってしまったのでありました。誰か私に高いワインを飲ませて〜!
この本だけの知識ですが、本当にワインは摩訶不思議な飲み物ですね。ブドウの産地・品質・収穫年・熟成状態、果てはワイングラスや開けてからの僅かな時間の経過でも刻一刻と味が変わるワイン。そんな物にはまったら抜け出せないのも納得。世にワイン通の人々が多いのは、その奥深さ・果ての無さが魅力なんだろう。この本の最後の講義でも触れられている通り、自分の好きな産地や銘柄を追求して飲むのもいいけれど、色々なワインの持っている個性を知ることも楽しいんだろうな。って一般人にはそんな余裕はないけどね…。私の中のワイン欲は密かに醸造されている。あと10年か20年は熟成させてから楽しもう。
何よりも楽しかったのは、やっぱりお二人のお喋りと感性。香りの表現や味わった後の感想、そして脱線するお話は読んでいてニヤける楽しさがある。ワインは単体ではなく空間全体の雰囲気を味わうものだと講師の方が言っていたけれど、このお二人のワインの飲み方はその点で正しいのだろう。にしても、檀さんがスマップのメンバー全員は知らないとは! うがい薬のイソジンを知らないとは! うーん、世の中、誰が何を知っていて知らないのか分からないものだ。

アガワとダンの幸せになるためのワイン修業 ゴージャスワイン編アガワとダンのしあわせになるためのワインしゅぎょう ゴージャスワインへん   読了日:2005年12月29日