《漫画》宇宙へポーイ!《小説》

少女漫画と小説の感想ブログです

おなじみアガワとダンが、とうとうワインを始めたらしい。はたしてこの二人に真の幸せは訪れるであろうか……。仲間とワイワイ飲みたい、安くて美味しいお手頃ワインを紹介。


ゴージャスワイン編との双子の片割れ。最初は、どこが「カジュアル」なのか分からなかったのですが、要するに王道とされるフランスワインではない他の国や地方の名の知られていないワインということらしい。王道じゃないだけに値段もカジュアルらしい。あと、ソムリエさんの年齢が若かったような気がします。
ゴージャスワイン編でも書きましたが、私はワインを嗜みません。なので知識もなければ飲んだ回数も少ない。よって書かれている香りや口当たりの違いというのはイメージ出来ない。けれど2冊読むと、なんとなく分かった気がする。ワインは感覚的な部分が多いと思っていたのですが、土や気候・ブドウの品種・作り手の手法などの様々な違いが、ワインの出来に関連するということをしっかり理解できた。ソムリエさんはその要素一つ一つまでしっかり頭に入ってるのがスゴい。
ゴージャスワイン編はボルドーブルゴーニュなどフランスワインのを多く取り上げていたけれど、今回はニューワールドのワインや、フランス以外の欧州ワインがメイン。ワインの味は想像でしか味わえないので、もっと現実的に思ったことを一つ。今回取り上げられたワインは有名でなくとも、それぞれに個性的な味わいがあるらしい。もともとドメスティックに造られていたワインたちである。国内・家庭内だけで消費されてきたワインも、世界のワイン人気によって世界中の人たちに飲まれるようになってきた。しかも有名でない分だけ価格が低い。消費者は、数ある個性的なワインから低価格で自分の好みのワインを探し味わい、巡り合うことが出来るようになった。が、このボーダレスなワイン人気で生産者側が、今までの個性的なワインから多くの消費者を見込める人気の高いフランスワインの味を真似て造ってしまう恐れが出てきたらしい。う〜ん、これはジレンマですよね。ソムリエの方も言っていたけれど、個性的な味=不味いという意味ではない。個性は魅力である。世界各地の作り手たちは、独自の味の魅力よりお金の魅力に惹かれてしまうのだろうか?ワインを飲まないのに少し心配です。

アガワとダンの幸せになるためのワイン修業 カジュアルワイン編アガワとダンのしあわせになるためのワインしゅぎょう カジュアルワインへん   読了日:2006年01月22日