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対談上手

対談上手

BREaTH誌上で連載し、とても高い人気を誇る山崎まさよしの対談連載「対談上手」が、ついに単行本化。奥田民生、ゆず・岩沢厚治PUFFYRIZE・Jesse等のミュージシャンのみならず、イッセー尾形松下由樹雨上がり決死隊等々、多彩なゲストとのおもしろ対談が一冊の本になって再収録。また、読者からリクエストの高かったスガシカオとの対談もスペシャル企画として実現。もちろん、山崎まさよし単独インタビューや最新撮り下ろしフォトなども満載で、充実の一冊。


山崎まさよしさん(通称・まさやん)が対談のホストになって、ゲストを迎えるという音楽誌の企画の単行本化。↑のあらすじに載っていない方々の名前を挙げると、BOSEスチャダラパー)、宮沢和史THE BOOM)、ISSA(DA PUMP)、斉藤和義さだまさしトータス松本ウルフルズ)、谷中敦東京スカパラダイスオーケストラ)、山咲トオルの全16組のゲストとのトークセッション(敬称略)。旧知の人から初対面の人までを相手にして、山崎まさよしはどんなトークを繰り広げるのか? そして、対談の中で見えるゲストや山崎まさよしの素顔とは!?
で、全て読了して結局分かったのは、山崎まさよしの素顔は分からない、という事。これを的確に表す言葉が、宮沢和史さん(THE BOOM)との対談の中の以下のお言葉。『(歌の詞が)弱みを見せてるようでそうでもない』。なんという至言だろうか。そう、山崎まさよしという人は「〜なようで、〜でない」という言葉がとても合う。例えば、「だらしなさそうでそうではない」ストイックさを持ち、「モテそうでモテそうでない」感じが人気の秘密だと思う。他にも「社交性がありそうでそうでもない」みたいだし、「風呂に入らなそうで半身浴までする(笑)」。どこまで行っても底が見えない、それが山崎まさよしの魅力ではないかと再確認しました。一面だけではない、多面的なまさやんが、皆さんに愛される理由ではないか、と。
対談で面白かったのは、山咲トオルさんとの回。普段はしないであろう恋愛に関する話をしていたのが印象的だった。恋人に対して甘えるまさやんも嫌だけど、冷たいっていうのもなぁ…。これも魅力の一つかしら、「一見、優しそうなようで、実はとても冷淡(笑)?」。まさやんはプライベートが想像できない人ではあります。
毎回、対談に立ち会っていたインタビュアーの森田恭子さんのスタンスがとても良かった。いつも対談を円滑に進め、盛り上げる気の利いた一言を投げかけるのが印象的。まさやんとの会話・信頼関係も読んでいて心地良い。

対談上手たいだんじょうず   読了日:2006年09月18日