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刑事ぶたぶた (徳間デュアル文庫)

刑事ぶたぶた (徳間デュアル文庫)

銀行強盗が、人質をとってたてこもっている!配属早々の大事件に、春日署の新人刑事・立川君はちょっとパニック。しかし大丈夫。こんなときこそ"彼"の出番。走り、喋り、ほんの隙間からももぐりこめる―薄ピンク色のぬいぐるみ、ぶたぶた。彼はなにを隠そう立川君の上司、つまり刑事なのだ。宝石窃盗事件も、赤ちゃん誘拐事件も、そのプリティな鼻を動かせば、どんな犯人だってすぐ嗅ぎつけられる(?)。ちまたで超人気の『ぶたぶた』シリーズ、デュアル文庫第三弾。


シリーズ3巻目。今回は今までと違ってぶたぶた氏の職業は刑事で固定されている。刑事のぶたぶた氏とその相棒・立川くんの設定は、前回読んだ『ぶたぶたの休日』でも出てきた設定。順番的にはこの本が2冊目なので、今回詳しく2人の初対面の様子が描かれている。毎度の事だけれど、ぶたぶた氏の存在を初めて知った人たちの反応は面白い。そして今回、特に楽しかったのはぶたぶた氏の七変化。カーボーイのように犬に乗ったり、洗濯されたり…などのシチュエーションの豊富さが楽しい。多分「萌える」に近い感情だと思われる。今回のセリフ大賞は、とんかつを食べるぶたぶた氏たちの場面の「共食いではないか?」 「共食いだったら、ぬいぐるみを食うべきだろう?」に決定。そうか、ぶたぶた氏の分類は「ぶた」じゃなくて「ぬいぐるみ」なのか、と妙に納得。くまのぬいぐるみを食らうぶたぶた(笑)
今回は短編と長編が混ざったような構成。色々な事件にぶたぶた氏ならではの解決を見せる横軸の短編と、赤ちゃんにまつわる2つの話が縦軸の長編が書かれている。今回は立川という常にぶたぶた氏の側にいる人の視点から、ぶたぶた氏の活躍・家族の謎などが書かれ、段々と二人の距離が近づく様子が楽しかった。このような長編なりの楽しさもあるのですが、長編の事件の関係者たちが好きになれなかったので全体の評価としては低い。特に桃子の行動って、いまいち理解できない。微妙な心理状態なんだろうけれど、それにしても子供っぽさを残しすぎている気がしてならなかった。 もう一つの事件の方も、責任を取るという言葉のみで現実から逃げている感じが好きになれなかった。解決もぶたぶた氏ならではのスマートさというのが見られなかったし。しっくりこない作品でした。

刑事ぶたぶたけいじぶたぶた   読了日:2005年10月28日