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くらのかみ (ミステリーランド)

くらのかみ (ミステリーランド)

「四人ゲーム」。まっくらな部屋の四隅に四人の人間が立ち、肩を順番に叩きながら部屋をぐるぐる回るゲームだ。とうぜん四人では成立しないはずのゲームを始めたところ、忽然と五人目が出現した! でもみんな最初からいたとしか思えない顔ぶればかり。――行者に祟られ座敷童子に守られているという古い豪壮な屋敷に、後継者選びのため親族一同が呼び集められたのだが、後継ぎの資格をもつ者の食事にのみ毒が入れられる事件や、さまざまな怪異が続出。謎を解くべく急遽、少年探偵団が結成された。もちろんメンバーの中には座敷童子も紛れこんでいるのだが……。


子供たちの遊び「四人ゲーム」から始まって全体的に日本独特の薄気味悪さを醸し出してる作品。子ども向けにも作っており、漢字には振り仮名がふってあり、子どもが主人公なので起こる事件に対しての推理も分かりやすくまとめられています。ただ、もの足りなかったのも事実。子どもから見た大人の理不尽さや畏怖というのは上手く描写されているんですが、子どもだからこそ論理の甘いところがあったり、事件のインパクトが薄いものであったり、と注文が出ます。途中から「四人ゲーム」のことは脇に置いておいて、終盤でまた思い出したように復活するのはいかがなものか…。このシリーズは少年少女の頃から本を読んでいる人にはノスタルジーみたいなものがあるのでしょうが、私はそんな神童ではなかったので感慨なし(笑)

くらのかみ   読了日:2004年02月03日