《漫画》宇宙へポーイ!《小説》

主に少女漫画と小説の感想ブログです

Something 'bout the kiss 気づいて傷ついて 直せる体形は何とか直してみよう。

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ぢゅん子(ぢゅんこ)
私がモテてどうすんだ(わたしがもててどうすんだ)
第3巻評価:★★★★(8点)
   総合評価:★★★☆(7点)
 

イベントで男よりも男前なイケメン女子・志麻とお友達になった花依。しかも彼女が花依の大好きな同人作家だということがわかり、2人はどんどんお近づきに…!さらに志麻が自宅で花依の×××を奪っちゃって!?出遅れたイケメン4人、どうすんだ―――!!?

簡潔完結感想文

  • 新キャラ投入。花依に一番近い同性。スペック全乗せチートキャラ。
  • この漫画なりのバレンタイン回。本命はアニメ作品に、皆には義理を。
  • 人は見た目が100%? 二度目の恋に落ちる人。落ちないあの人たち。


新メンバー「2」が加入し、ますます多様性を帯びるナンバーズ(花依を好きな者たちの私の呼び方)、の3巻。


新キャラクターは1年生の二科志麻。女性。
花依と同じ趣味を持ち、そして花依が神の如く崇める同人作家でもある。
共通の話題に加えて、花依がその道で尊敬できる人物として登場する二科は登場から皆をかき回す。

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イケメンとは その心の在り方を言うのかもしれない
各人の反応も様々で、いつも通り六見先輩。手懐けられる四ノ宮。
警戒心を隠さない七島と、隠しつつも第一種戦闘配置を敷く五十嵐。

二科と五十嵐は計算高さや頭の回転の速さが似ていますね。あと手の速さも。
今回、二科は登場回にしてとんでもない事をしでかす。
この辺りも本書ならではの展開で、少女漫画の枠をどんどん広げていっている感じだ。
同性同士の関係性に萌えを感じる花依なのだから、同性同士が恋人になる展開ももちろんあり、なはず。
花依自身も型破りな人だし、人を好きになる時に固定観念に縛られたりしないだろう。
二科の登場は間違いなく新たな可能性で、そして効果的な一手である。


王道を外すといえば今回の季節イベントのバレンタイン回も同じだ。

その日が近づいて花依はチョコを手作りする決意を固めるが、それは男性陣のためではなく、好きなアニメの企画のため。
花依はチョコを使った立体物の制作をするが、どうしても上手くいかず失敗を繰り返す。
だが目標に向かって努力を続けられる子である花依は諦めたりしない。
その結果、1か所にまとめられる失敗チョコの数々。

※チョコはこの後、花依が美味しくいただきました。

そう、美味しくいただいてしまったのだ…。
この花依の挑戦と失敗、その克服は過去にもあったが、今回はその先がある。
消費カロリー以上に物を食べると人は膨らむものだ。
でもチョコなんだから溶かして再利用すれば…、などのツッコミは野暮でしょう。

一風変わったバレンタイン回の最後は衝撃の一コマで幕を閉じる。
なるほどこの展開を持ってくるのか、と膝を打った。
更に花依がまた膨張する事によって、男性陣の多くがただ単に花依の外見に惹かれていたのでは疑惑を再燃させる。
これはチョコ作りの段階で二科と五十嵐の会話でルックス問題として投げかけていた。
計算された展開が続く。
ここでも各人の対応が分かれるのが面白いですね。
六見はそのまま、二科はその姿も愛おしいらしく、四ノ宮は心身ともに傷を負い、七島は直接的な言葉しか持たない。

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バレンタイン回が思わぬ波乱を生む
七島は痩せるための運動プログラムを組むが、花依は徐々に追い詰められていく。
そんな中で五十嵐は自由自在に変化する外見ではなく、花依の変わらない内面を再発見し、2度目の恋に落ちるのだった。
五十嵐がこの境地に達することで、先が読めなくなりましたね。
その逆に4・7はどんどんと脱落が確定的になっていきます。


そんな4・7ですが、花依が痩せるためのアイデアを考案する。
これも漫画ならではの発想だ。
3巻は全体的に、作品の基本を応用した展開になっていて好きです。

薔薇を好む腐女子の花依に百合要素を投入し、キスすらも先んじさせる展開。
バレンタインもアニメ企画優先で、男性陣には義理丸出しのチョコが配られるだけ。
そして肥満した花依のモチベーションを保つためのBLダイエット。
全てのイベントに「腐女子の」という冠がつけば内容もまた大きく変わる。
そんなひねりの利いたアレンジになっている。
ただ、再度太るという奥の手を早くも使ってしまって心配。
この後の展開が苦しくなりそうだ…。

読み返してみれば3巻は同性キス回なんですね。
五十嵐はともかく七島は被害者でしかありませんね。
初めてだったのか気になりますが。

また初回から登場している花依兄も何度目かの登場。
妹の趣味も理解しつつイジってるし、体形がどうであろうと妹への接し方は変わらない人で良い人なのかも。
今後、妹に好意を寄せるナンバーズに対して兄として複雑な感情を見せてくれたらいいな。