《漫画》宇宙へポーイ!《小説》

少女漫画と小説の感想ブログです

ご両親への挨拶を済ませ ウェディングドレスに見とれる二人 新婚旅行は沖縄? スペイン?

俺物語!! 8 (マーガレットコミックスDIGITAL)
作画/アルコ 原作/河原 和音(かわはら かずね)
俺物語!!(おれものがたり)
第8巻評価:★★★☆(7点)
  総合評価:★★★★☆(9点)
 

ラブラブデイズを満喫中の猛男と大和。そんなある日、大和から“おうちデート”のお誘いが…!! 大和一家と猛男の歴史的初対面、果たしてその行方は? さらに、猛男に恋のライバルがついに出現!? 超イケメンを相手に、猛男、どうする!?

簡潔完結感想文

  • 進級。2年生になって交際も2年目。更に大和の両親に初対面で…。
  • GW。帰省した砂川姉と猛男の家に寄生する織田。仲に進展は?
  • 夏休み。評判のケーキ屋でバイトを始めた大和。そこに変人が。

季節が目まぐるしく進む、高校も交際も2年目突入の8巻目。

幼稚園から14回目の同じクラスの猛男と砂川。
まぁ猛男の場合、砂川と別のクラスになっても不安や孤独を感じたりすることなさそうですもんね。
逆に砂川の独りぼっちを見てみたい。友達できるかな?

進級時の話として、猛男に恋してた同級生の西城や『前巻』の砂川に恋してた悠紀華も1コマ登場。
悠紀華ちゃんは砂川の隣のクラスで喜ぶというこじらせっぷり。
砂川にお近づきになる戦略も練ってるし、ふとした瞬間に砂川の後方に居たりするかもしれませんね。
やっぱり怖いね、この子。

大和を家に送る際に、家の前で大和父に遭遇した猛男。
大和の両親から会いたい旨を伝えられ大和の家に初訪問だったが…。
猛男が一人前に緊張しているのが新鮮ですね。
どうしても空回りする猛男本人と大和の家族。

今回は失敗も好意的に笑う大和だけじゃないし、フォローしてくれる砂川もいない。

大和が一番落ち着いているのは双方ともに過ごした時間が長いからか。
大和家の犬が自分に噛みついた時の痛覚の有無で緊張度を測る猛男。
大和の自室の扉を開けたまま大和の部屋に入る猛男たち。
清く正しい交際の表れです。


中盤は砂川姉・愛の話。
以前から愛に猛アタックしている織田くん再登場。

またも猛男の家にお泊り。
砂川は『前巻』で告白ついでに暴走した悠紀華の積極的な言葉を承諾した時、「意外と押しに弱かったのかも」と言ってましたが、家系でしょうか。
愛さんも押しに押されて、寄り切られている感じがする。
織田を囲む夕食時の剛田家の会話から彼らの愛ちゃんへの感謝を垣間見る。
この時の「愛ちゃん泣かしたら許さないよ」が伏線なんですね。
織田はヘラヘラ笑ってるけど。

翌朝、突然訪れた織田や猛男にパジャマ姿をみせてしまう愛。
これは前に出てた、猛男が愛のパジャマ姿を見てドキドキしたという話繋がりですね。
この朝の一連の騒動では愛がまだ猛男を気にしている様子。
しかし姉の恋愛をつぶさに観察してしまい、挙句、弟の部屋で恋愛を語る姉の姿を見せられる弟砂川。
どういう気持ちなのだろうか。

壁ドンしたのが猛男だったら、壁が崩れて砂川家と剛田家の行き来が自由になるだろう。

織田は猛男を知れば知るほど人としての大きさを前にして焦りを感じ、猛男を振り切れてない愛に対し強硬手段に出る。
だがそれが原因で愛は泣き、猛男は織田に殴りかかる。

猛男がこんなに起こるのは1話目の痴漢から大和を助けた時以来だろうか。
愛が泣いてる姿を見たその時に猛男に湧いた怒りが、振り上げた拳が愛を大切にする気持ちの表れですね。
トレンディドラマの最終回さながら日本を飛び立つ織田を追って、空港に向かう際、猛男の身体に腕を回しながら自転車に乗っても、ドキドキする描写もないんですね。
それが愛の選択

すっきりとした表情で帰ってきた愛にお茶を出そうとする高2トリオ。
なんてことのない一場面だけれど、私はここがとても好きだ。
大和が提案して、ぞろぞろとキッチンに向かって、猛男が失敗して、砂川がオレやるってと制する。
本当に自然な役割分担のいいトリオです。

見かねた愛が大和の肩を叩いて、あんたたちは座ってな、という流れ、皆のお姉さんとしての愛がよく出ている。
そして「オレには姉さんはいないが…」という猛男のモノローグ、彼らの培った14年の関係が表れた温かい言葉だ。


冒頭で進級・新学期を迎えたのにもう夏休み。
日常の同じ話ようなは割愛するみたいで、新展開が続く。

今回は猛男、砂川に続いて、大和を好きになる人物の登場だ。
騒動は大和が夏休みにケーキ屋さんでバイトを始めたことに端を発する。
正確には8巻の時点ではパティシエの一之瀬は大和の事を好きになってはいない。
一之瀬は才能と比例するように変人度も高く、今は大和の事が自分の事を好きだと思い込んでいる状態。
バイトに勤しむ大和を親のような立場で見守る猛男、と砂川。ねぇ暇なの?
そこで衝撃的な場面を目撃したところで8巻は終わり。次巻予告からして波乱の予感である。


以前から猛男の表情一つ一つに注目してきましたが、妹の真希ちゃんが生まれてからは彼女の表情にも注目している。
表情といえば猛男の後ろで顔半分隠れて、呆れたり気まずかったり心配したりする頬に汗を描かれた砂川の表情も好き。
その顔が出たら笑う箇所、と刷り込まれてるぐらいだ。
この漫画で何回出てきたんでしょうね。