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肩ごしの恋人 (集英社文庫)

肩ごしの恋人 (集英社文庫)

気に入ってしまいそうなものを見つけた時、必ずいちゃもんをつけたがる、萌。私を好きにならない男がこの世にいるなんて、どうしても信じられない、るり子。きっとあなたの中にいる、ふたりの女の恋の物語。女はいつだって、女であること自体が武器だ。 きっとあなたの中にいる、ふたりの女の物語。


率直な感想はなんでもありな小説だな、と少し飽きれてしまった。恋愛小説ってやっぱり苦手かも、なんて思ってもしまった。もう一言だけ言わせていただけば、女性側に都合よすぎないか?とも。確かに彼女たちは自分のなりたいような自分でいるように努力をしている女性たちだが、そこに現われるとびきり美形なゲイの男、家出をした年下のかわいい男。どうもでき過ぎている。一歩間違えればただの理想を描いた妄想症説である(誤変換だけど造語として面白いのでそのままに)。
ただ直木賞もとったこの作品はそれだけではないということを明記しなければならない。つまり妄想小説よりも地に足が着いているのである。彼女たちは苦悩する。仕事・自分の性格・周りの環境の変化・恋愛対象。これらをうまく1冊にまとめたいい本ではある。ただ読み返してみると、結末はどうだろう?ドラマチックにするためだけに死を持ち出すのと同じぐらい卑怯な気もする。最終手段、前向き・変化を表すためだけに用いたようにも考えられる。やっぱり苦手かも恋愛小説。

肩ごしの恋人かたごしのこいびと   読了日:2003年02月04日