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四季 秋 (講談社文庫)

四季 秋 (講談社文庫)

犀川助教授と西之園萌絵。四季と再びの邂逅を試みる。四季が残したメッセージは、何を示す? 妃真加島で再び起きた殺人事件。その後、姿を消した四季を人は様々に噂した。現場に居合わせた西之園萌絵は、不在の四季の存在を、意識せずにはいられなかった……。犀川助教授が読み解いたメッセージに導かれ、二人は今一度、彼女との接触を試みる。四季の知られざる一面を鮮やかに描く、感動の第3弾。


四季シリーズなのに「S&Mシリーズ」です、これは。名コンビ・カップル?再び。
森博嗣森博嗣によるネタバレ祭です(笑)。散らばったピースが繋がる快感。会話一つにひそむ真実。あぁすごい!多彩な人の数多の組み合わせ、そして会話。ブラボーです。ファンサービスし過ぎ。しかし『すべてがFになる』を1つの完成品として好きな私は、どうも後付けの感じが払拭できないです。真賀田博士は 『すべF』での行動をしたからこそ天才であり、物語が重みを増したと思うんですが。なんだか、この人は人情家で常軌を逸してないから好きになってね、みたいな印象。自分の導き出した解に従うのが真賀田四季なのに…。
四季シリーズの問題点は、圧倒的な四季という存在に他が霞むことだと思う。天才だから仕方がないけれど、なんとなく前のシリーズファンとしては扱いが軽すぎる、と思ってしまう。 森さん御自身が「萌絵は天才ではない、あのくらいの計算をできる人はどこにでもいる」ということを書かれていましたが(多分『森博嗣のミステリィ工作室』で)、やっぱり真賀田四季を前にすると萌絵もあの人も(ネタバレするので自粛)魅力が減る気がします(特に後者は)。犀川さんは百年経てば、真賀田四季に追いつけるかもしれないですが。それと余談をもう一つ。犀川先生ってN大出身だと思ったら、京都の大学に行ってたんですね。 新シリーズの登場人物、山吹くんがひそかに登場。こういうの上手いですよね、森さん。さりげなく、力まない筆致。さぁ最後の1冊。真賀田四季の行く先は?

四季 秋しき あき   読了日:2001年12月02日