《漫画》宇宙へポーイ!《小説》

少女漫画と小説の感想ブログです

2人の出会いは古書店の本棚。落下する本から彼女を守ったことで 知り合ったの。義母と。

兄友 6 (花とゆめコミックス)
赤瓦 もとむ(あかがわら もどむ)
兄友(あにとも)
第06巻評価:★★★☆(7点)
  総合評価:★★★☆(7点)
 

グルメフェスの打ち上げ翌日、まいの親戚のお寺で、座禅体験の宣伝ポスター撮影が始まる! 前夜まいと隣の部屋だったため、睡眠不足の西野さんは、眠気や煩悩と闘う座禅に…!? そしてある日、父のせいで、まいと雪紘の携帯が水没…。ついにスマホデビュー!?
コメディ感UPの壁ごし&つつ抜けLOVE、第6巻!!

簡潔完結感想文

  • 煩悩退散。障子越しの恋人に眠れぬ一夜を過ごした西野。だが彼女はケロリとしており…。
  • スマホスマホだと料理のレシピも犬動画も見られるし、虫収集のアプリも出来るよね!
  • 義母と娘のコメディ。お互いの素性を知らないで、話も気も合う親子ほど年齢の離れた2人。

けは人の為ならず、それが将来の嫁姑関係を円滑にするであろう、の 6巻。

『5巻』では、まい が西野(にしの)に何度も自分の親戚の手伝いをさせてしまい、
それが彼へのプレッシャーになっているのではないか、と悩んでいましたが、
今回は西野側の親族、というか母親が初登場。

友達の登場比率よりも親族の登場比率の方が断然高いこの漫画。
これで結婚しなかったら もはや詐欺!


実は まい は『5巻』で西野の父親にも会っているのだが、まい には その男性が西野父という認識が無い。

母親との対面は、息子の彼女にとって一番緊張する場面だと思うが、
本書の場合は、互いの自然体を最初から出すことが出来た。

というのも女性たちはお互いが素性を知らないまま会話をしているのだ。

しかし今回は西野父の時とは違って、すれ違いコントには なっていない。
むしろ、良い話として成立している。

「無知のヴェール」が今回、壁の役割を果たしているのかな。
息子の彼女という好奇心や偏見が無いまま、その人の人となりを見ることが出来た。
だから目の前の女性が誰であるか分かっても、好感だけが残る。

ここでの教訓は、大事なのは日頃の行い、ということだろう。

皆さんも、街中で恋人や好きな人の両親ぐらいの年齢の人を見かけたら、
どんどんと親切をすればいいのではないか。

その一回の親切が後々に交際や結婚に繋がるかもしれない。
って、こういう囲い込みは まい が嫌う手法でしたね…。

そういえば、西野母と喋る まい のロールケーキを、
雪紘が横から さらったのは抹茶味だったからだろうか。


たもの夫婦でテンションの高い、まい の両親・七瀬(ななせ)夫妻と違い、
西野家は落ち込みやすい夫と、彼をコントロールする しっかり者の妻といった感じ。

彼女が出来たらしい息子に対しても遠慮するだけのデリカシーはあるし、
情報解禁が許可されるやいなや、我慢していた質問を立て続けに発する可愛らしさも見える。

西野本人も多少の気恥ずかしさはあるが、
母と恋人について語ることの出来る人である。
健全な家庭、親子関係を築ける人だから、こんな健全な交際も出来るのだろうか。

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ある意味で彼女の好みを正確に把握していることを彼はまだ知らない。

両家の母親はどちらも仕事を持っているみたいですね(パートかもですが)。

西野の従弟・加賀(かが)の母も忙しく働いているみたいだし、
この漫画の女性の就業率は かなり高いですね。


そんな日中は両親が不在の両家、そこに出入りする恋人たち。

綺麗事を抜きにすれば、母としては ちゃんとした挨拶も無しに
家に上がり込む女性が気にならなくはないのかな?
最近 読んだ綿矢りさ さんの『蹴りたい背中』で、そんなシーンがあったので。

何というか、どちらの家も、かなり在宅率の高い兄妹がいて良かったですね。
2人きりにならないし、彼らがセーフティネットになっているから安心です。

まぁ西野は、まいの兄・雪紘(ゆきひろ)の不在時に七瀬家を訪れる勇気はないでしょうね。

一つ気になるのは、まい の伯母さんも西野の母も顔の輪郭が男顔だということ。
西野母は性格と同じように、もう少し丸っこさが欲しかったかな。


書では、毎号の話の繋がりが好きですね。

楽譜で言うと、各話がスラーで繋がっている感じとでも言いましょうか。

『6巻』でも中盤の携帯電話の買い替えの話から、西野の妹・秋がハマる スマホアプリの話、
続いて西野家の親子3人での買い物話になって、そのラストから まい と西野母の出会いに繋がる流れが綺麗だ。

これは雑誌連載時よりも単行本化して1巻分読むと見えてくることではないか。

普通の日々が続いていく感じが、あずまきよひこ さんの『よつばと!』と似ていると思った。


『6巻』の中では私はスマホ購入とスマホアプリの連続2話が好きです。

七瀬家の兄妹揃って、これまでガラケーを使っていたことも妙に納得できますね。
そして買い替えの原因となったのが父親というのも納得(暴力はいかがかと思うが)。

西野家に秋がいるように、七瀬家には父というトラブルメイカーがいますね。

ケータイショップでの一幕も面白いし、
七瀬兄妹がスマホに替えたことで、起こる次の騒動も楽し過ぎる。

スマホアプリ「グッド♥コウチューン」は偽物が出回るほど人気なんですかね。

そして私はスマホアプリに課金したことないので笑ってられますが、
外れのない「グッド♥~」回ですが、課金してる人にとっては笑えない
アプリのあくどい商売の側面を見せられている気になるのではないか。

『5巻』でも雑誌の付録・プレゼント商法に辛辣だったなぁ。

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本物と見間違うほど(?)巧妙に作られた類似アプリ。労力に対して儲けは出るのか⁉

そういえばラストの交際1年記念のプレゼントの話。

男性が女性に、西野が贈ったアレを渡すのは独占欲や束縛の印だと、
以前『別の漫画』で読んだけど、確かに西野は独占欲が強そうですよね。
主に加賀への牽制にも思えるが。

そして、まい の方のプレゼントは いまいち しっくりこない。
それもこれも西野の無個性・無趣味が悪いんだけど。

兄友 6 (花とゆめCOMICS)

兄友 6 (花とゆめCOMICS)

兄友 6 (花とゆめコミックス)

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