《漫画》宇宙へポーイ!《小説》

主に少女漫画と小説の感想ブログです

まぁなんと破廉恥なんざましょ。一度、PTAから叱られなさい!

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遠山 えま(とおやま えま)
わたしに××しなさい!(わたしに しなさい! または わたしにバツバツしなさい!)
第4巻評価:★★★(6点)
  総合評価:★★★(6点)
 

男にも女にも一目おかれる、病弱&可憐な美少女・マミ。「時雨を好きなら応援する」と雪菜に急接近してきたが!? 本当の恋も知らなければ、女同士の牽制も理解不能な雪菜。このままじゃ、マミに時雨を取られちゃう――!! かきおろしの番外編「雪菜と晶の肩もみ」に加え、連載前初期設定資料までついてくる、超みのがせない第4巻!

簡潔完結感想文

  • マミの暗躍。マミ史上瞬間最大で賢い時期。アホの子、頑張ってます。
  • やられたらやり返す、等倍返しだ! 首すじに己の跡を刻む時雨と晶。
  • ケータイ小説家から官能小説家への華麗なる転身。擬音がもうダメよ。


『なかよし』アウトー!! 年齢制限としてR15+じゃなくてもいいが、少なくともPG12は導入したい4巻。

以前にも言いました通り、ワタクシ、倫理観がPTA的な所があるんですが、本書の中でも今巻以降はアウト判定をしたいと思います。
ワタクシの基準では中学生はOKだけれど、小学生には絶対に読ませたくない描写が満載。
本書はなかなかキスはしないんです。けれどキス以上に卑猥なことが続きます。
PTAとしてあまり破廉恥なことを言いたくはありませんが、ナニコレ、前戯の練習ですか…?と思う描写の数々。
ワタクシに余計な一般教養があるからそう思うんですかね。
そのような一般教養がない小学生が読んでもイケナイことしてるとは思うとは思いますが。
少なくとも作者と出版社側は分かっていてやっているはず。
題名からして女王と奴隷っぽい印象は見受けられるが、まさかこんなに直接的な雰囲気を出すとは…。
序盤の頭脳戦は一層影を潜める一方でこの卑猥さ。
もしかしてこれからはエロが物語を牽引していくのでしょうか。

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雪菜の首 甘噛み対決。先行は時雨から。煽情的な文章だなぁ…。
その行為に対して、極力エロを排除するために設けられたのが、主人公・雪菜の鈍感力かもしれない。
彼女も小学生と同じで、男性たちに「ラブ」は求めるけれど、決して「性」を求めているわけではない。
もちろん、その行為によって身体が反応してしまうことはあるけれど(変に卑猥な表現だ…)、それは結果論であって目的ではない。

雪菜の目的はただ一つ。
全てはケータイ小説家・ユピナとして小説を盛り上げるため、そして読者に喜んでもらうため。
だから自ら男性に首すじを噛んでもらおうとするし、彼らに思わせぶりな事を言われても気にしない。
だって鈍感だから。なぜならこれは自分の身体を使った二次元創作の下準備だから。

時雨からの行為を受けながら彼女が綴る文章はもう完全に官能小説のそれだ(ワタクシは読んだことありませんわよ)。

自分では命令するけれど、時雨や晶の行為を求めないというのがギリギリで本書の潔白さを保っている。
そういう意味では女王様としては「プレイ」だが雪菜として雪菜が異性を求めた時はその行為が私的な領分になり、本書が終了する時だ。

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首の甘噛み対決。後攻は晶。お互い照れながら優しく…。
ただ男性陣、特に時雨は「性」も含めた興奮を覚えていることは確実である。
彼に気高いプライドという名の理性がなければ物語は簡単に崩壊していただろう。
彼の高慢さもまた物語のストッパーになっている。
男女ともに変な人格で助かった。
でなきゃ早々に『なかよし』追放ですよ。


一方、いとこの晶はもう少し純粋なのかな。
好きでもない時雨に、好きだと自覚している自分が負けないという気持ち。
なので晶は雪菜が時雨にされたのと同じ行為を雪菜に求める。
ヒロインの身体に残る男性ライバルの痕跡をもう一人の男性が上書きするのは少女漫画あるあるですね。
今回は晶の行為は未遂に終わったけれど、今後も雪菜は二人の男性から同じ行為を続けて受けるのでしょうか。
激しかったり優しかったり、同じ行為のはずなのに違うものに感じたりするのかな。
なんだか、雪菜にかなりのビッチ感がでますね…(苦笑)

にしてもその為に放課後、教室で寸劇を始めるいとこ同士。ド痛い2人だな。
というか、改めて考えると雪菜の思考はオタクそのもの。
人を見つめては薄っすら笑っている、急にノートを広げて空想に耽る。
マミが指摘する「なんで友だち いないの?」という質問の答えは明白かもしれない。
漫画の中では雪菜は風になびく黒く美しい長髪の持ち主だが、現実では自分の容姿に頓着しないがゆえの脂ぎった黒髪かもしれない。
もっと言えば本書そのものがオタク嗜好を極めたような作品だと思うけれど、そこに触れるのは読者としてのマナー違反か。


順番が前後したけれど、今巻はマミが大暴れしている。
そして全ての事件の黒幕として人々を操って、何より賢そう。
初登場の頃のマミは賢かったんですね。完読した後だと、その意外な姿に驚いてしまう。

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マミのスタートダッシュ。ない頭をフル活用して悪役を演じている。
マミが人の心の隙間に入り込んで時雨の心を繋ぎとめ、雪菜の時雨への(小説的な)興味を利用して反対に彼と上手くいかないように画策する。
こんなに能力が高いのは全ては時雨への独占欲が原動力で、お勉強の範疇じゃないからでしょうか。
どちらにしてもコミュニケーション力や人心掌握術は大したものだ。
そしてこれまでの登場人物たちより感情が表に出やすい。
雪菜よりも男性人気は高いかもしれません(もしかしたら女性も?)。

一方で雪菜は巻を追うごとに知性を抜かれてるんですよね。
自分の経験なしに創作は出来ないし、創作のためならマミの従順な犬にもなる。
それによって時雨との仲は一層やきもきするものになっているが、雪菜に知性がないと本書にエロ場面ばかり増える。
当初の雪菜とは違っていくのは彼女にとって良い変化なのかもしれないが、思考力まで鈍感になっていく雪菜は見ていて悲しい。