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星の王子さま (新潮文庫)

星の王子さま (新潮文庫)

サハラ砂漠の真ん中に不時着した飛行士とほんとうのことしか知りたがらない王子さまとの子どもの心や愛について深く考えさせられる本です。バラの花の言葉に心を傷つけられた王子さまは、自分の星を後にし、7つの星を旅します。命令ばかりする王さまに、褒められることが大好きなうぬぼれ男、お酒ばかり飲む呑み助に、星の数をひたすら数える実業屋、灯りを付けては消す仕事を繰り返す点燈夫に、変わらない物を調べる地理学者、そして、最後に地球へ向かい飛行士と出会います。地球ではキツネやヘビとも出会い、目には見えない大切なものを見つけ出します。その大切なものを見つけた王子さまは、しずかに眠るように倒れ、自分の星へ還っていきます。この本を読み終えた後、自分にとって大切なものが見つけられるような子どもの心に還れたら、それは王子さまの気持ちが伝わったことになるでしょう。荒れた心が癒されるよう、是非一度、読んでみてはいかがでしょうか。


上のあらすじ、ラストのネタバレしてるような気がするんですけど…。
文学少年・少女ならば小学校高学年あたりで読んでいるであろう本ですが、私も名前だけはもちろん知っていましたが、この歳まで読まずにいました。さて感想ですが、私が想像していた内容とは大きく違いました。地球に降りてくる話だと知って驚いてます。文章も、もっとファンタジーだと思っていましたが、ストレートの直球勝負。色々な意外に満ちた本でした。今まで読んできた絵本とは違う絵本。挿絵本とでも言おうか。ラストの砂漠の絵はとても胸に迫るものがありました。
「かんじんなことは、目に見えない」。やはり、この言葉がこの本ので一番大事でしょう。手を替え品を替え、言われていることなのに人間は一番大事なことが分かっていない。そして、いつの間にか「かんじんなことも分からなく」なっている。何度注意されても取れない生きる癖。「大人のための本」なんていっている時点で、大人はもう自分が子供だったことを忘れている。そして、思い出すようにこの本が喚起を促しているのでしょう。いくら注意されても、何度も言われても、それを直さず生きるのが大人という生き物。子供の頃に出来ていたことを、実はたくさん出来なくなっていってしまった、のではないかと反省。
文章の全体を見て、構成が面白いな、と思いました。地球の「ぼく」のおとな観と、不意に現われる王子さま。そして、半ばで王子さまが地球に降りてきた理由が分かる。飽きさせない話だな、と感心しました。ラストはちょっと分かりませんでした…。ひどく悲しい文章なのは分かるんですが、一体何を意味しているのか…。読解力不足ですか? この本に書かれていることの1つぐらいは忘れずに生きたいものです。

星の王子さまほしのおうじさま   読了日:2004年09月16日