- 作者: 森奈津子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2004/11/09
- メディア: 文庫
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かつてこれほどまでに馬鹿馬鹿しい小説はなかった!森奈津子の前に森奈津子なし!森奈津子の後に森奈津子なし!笑いとエロスの天災作家、森奈津子の最高傑作短編集。近代以降の文学が陰鬱に描きがちだったエゴイズムの陽気な具象化として(?)、女学校エス妄想を描く表題作など、これまでアンソロジーに発表した短編の中から、笑いとエロスがテーマの作品6編と書き下ろし1編を集成。
読む前はなんちゅータイトルだと思った。読んだ後はタイトルには納得いったが、なんちゅー本だと思った。笑いとエロスねぇ…。確かにテーマ通りに大笑いしたし、その手の描写も多かった。とても笑わせてもらったので、この本を読んだことを後悔はしてませんが、この本を読んだと人に公開できませんね(爆笑&世界中に公開してるよ…)。どの程度バカバカしいかは読んだ方にしか分からないと思います。まさに禁断の世界。
私は森奈津子さんを主人公にした西澤保彦さんの『なつこ、孤島に囚われ。』の中でしか知らなかったんですが、この本を読むと、あの主人公の行動も理解できたかも…? 今回は短編のあらすじは書きません。荒唐無稽で書くのも恥ずかしいんですもの…。是非、お読みになって。
- 「西城秀樹のおかげです」…表題作。バカだ、この作者はバカだ、と早くも確信。「YOUNG MAN」にまつわる話が興味深かった。あの頃の日本人よ永遠に…。
- 「哀愁の女主人、情熱の女奴隷」…この本に収録されている短編は(近未来)SFの話が多い。これもその一つ。ボケとツッコミが絶妙。展開も面白い。
- 「天国発ゴミ箱行き」…一瞬でも森絵都さんの名作『カラフル』を連想した自分がバカだった。この本にあんな感動的な話があるものか!あるのは笑いだ。
- 「悶絶!バナナワニ園!」…バナナワニ園を小説にするなんて…。以上です。
- 「地球娘による地球外クッキング」…この話は登場人物の一人にユリ的な人がいるだけで真っ当だ(笑)逆転の発想に、人間のエゴ。結構深い話かもしれない。
- 「テーブル物語」…ただのエロ(笑) 妄想、ズレた会話の方が面白いのに…。
- 「エロチカ79」…面白い!「西城秀樹の〜」と並ぶバカバカしさ。「『後生ですから』ときたら、即、緊縛」。書いていて情けない名言です…。アニメネタも◎