《漫画》宇宙へポーイ!《小説》

少女漫画と小説の感想ブログです

ALONE TOGETHER (双葉文庫)

ALONE TOGETHER (双葉文庫)

「ある女性を守って欲しいのです」三年前に医大を辞めた「僕」に、脳神経学の教授が切り出した、突然の頼み。「女性といってもその子はまだ十四歳…。私が殺した女性の娘さんです」二つの波長が共鳴するときに生まれる、その静かな物語。『MISSING』に続く、瑞々しい感性に溢れた著者初の長編小説。


『MISSING』で一気に好きになったので続けて読んだ本作でしたが、正直、首を捻ってしまった。よく分からない。設定・冒頭部・感覚・空気などは十分なんですが、肝心の話の流れがいまいち分からないものでした。ファンタジィじみているのも受け入れられない原因かも。本多さんの作品のこれまでの特徴としていえるのは「分かっている若者」が主人公です。しかし今回はその理解が諦めの方に強く出てしまってます。「分かっている若者」の特徴としては、世を斜に見ている、そして頭がいい。なんとなくワンパターンな気もしますが…(苦笑) どの作品も爽やかさを残すのは彼らのような世界の見方を、在り方を私が望んでいるからかもしれません。

ALONE TOGETHER   読了日:2002年06月26日