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転・送・密・室―神麻嗣子の超能力事件簿 (講談社文庫)

転・送・密・室―神麻嗣子の超能力事件簿 (講談社文庫)

分身、時間移動、未来予知ミステリの“掟破り”が存在する事件にはたして『論理的解決』は有り得るのか?6つの超能力犯罪に挑むのは、おなじみチョーモンイン(見習)神麻嗣子(かんおみつぎこ)、売れないミステリ作家・保科匡緒(ほしなまさお)、美貌の能解(のけ)警部。いまミステリ界で人気最高のトリオの活躍をじっくりお楽しみ下さい。


前作の重苦しい雰囲気はどこへやら、今回からは聡子が家に入り浸り、新キャラクタの神余響子らが登場し、ますます賑やかになってきたこのシリーズ。ただ賑やか過ぎやしませんか…?もう誰が誰やら、その伏線の効果はいつ表れるの!?って感じです。伏線張りすぎ・意味深長な言葉あり過ぎ・短編のラストはいつも「?」で終わり。各短編それぞれ面白いのだけれど、やっぱりモヤモヤが残る。これが明かされるのはいつか…? 現時点(05年08月)では、まだ未来のお話みたい。思わせぶりもほどほどに…。それでも今回は神麻さんと同業者の神余さんのお蔭で(?)謎だったチョーモンインの実体が少しずつ明らかになってきました。少しだけですが。

  • 「現場有在証明」…自分の分身を作る超能力が2つの殺人事件で使われた。能力者はどのように、この分身を使ったか…?超能力をめぐる逆転の展開が面白かった。聡子さんが登場し会話も展開も一段と面白く。聡子さん、いいですね。
  • 「転・送・密・室」…表題作。チェーンを掛けられた密室で殺された妻。そして時間を跳ぶ能力を持つ行方不明の夫。犯人はやはり…!?今回は能解さん視点。トリックを崩す過程、動機との関連が面白かった。前作の話も少しあったり。
  • 「幻視路」…既知の女性に首を絞められる夢を見た聡子。そして現実はどんどんとその方向に向かっていき…。聡子さんの話。彼女の強さが分かる一編。冒頭からラストまでの流れが美しい短編。テーマは噂を信じちゃいけないよっ♪
  • 「神余響子的憂鬱」…チョーモンインと共に行動する警察の協力者「スキマー」が殺されてしまった神余響子。彼女は神麻と共に行動することになり…。神余さん初登場。迷コンビで話自体もより一層面白く。トリックは思わぬ所での解決の糸口が膝を打つ。チョーモンインの内部が明らかになる一方、また伏線が増えてます…。
  • 「<擬態>密室」…変装能力者が入った部屋には女性の死体とモモちゃんがいた…!モモちゃんに新展開、そして保科さんは担当者が変わる。保科さんがモモちゃんの思考をトレースできたのは、同じ穴のムジナだからだよね(笑)あのー、また伏線落っことしてますよー。ちゃんと自分で拾ってくださいよー。
  • 「神麻嗣子的日常」…神麻嗣子は7回目の採用試験に落ちてチョーモンインを去る事に。それと共に保科らとも別れる事に。彼女の最後の一日…。チョーモンインの職員の謎が明らかに。でも明らかにならない事がいっぱい…。

転・送・密・室てん・そう・みっ・しつ   読了日:2001年08月04日