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それでも、警官は微笑う (講談社文庫)

それでも、警官は微笑う (講談社文庫)

池袋署の所轄で連続発生する密造拳銃事件。“鬼畜”とあだ名される武本刑事と警視庁一のお坊っちゃま刑事潮崎のコンビが事件を追う。その裏には巨大組織の影が…… 硬派のタフガイと軟弱なお坊っちゃま。一見ミスマッチなこの刑事コンビこそ「踊る大捜査線」が呈示した警察改革の継承者に他なるまい。内外の敵を向こうに回し、渾身の捜査を繰り広げる“現場”の戦士たち。日明恩は軽快な筆致で日本のハードボイルド警察小説に爽やかな新風を吹き込んだ。異端の改革者たちに幸あれ!


名前が読めない作家・日明恩(たちもりめぐみ)さん。そして漢字変換もできない‥上のあらすじでは「踊る大捜査線」と書かれていますけど、本書は主役の2人の関係がもっと前段階のお話な気がします。年下のお坊ちゃま上司と年上の頑固な部下、一つの事件に巻き込まれ自分の職業・生き方・弱点などを見つめ直していくことに。なんか設定年齢より若い小説です。その若々しさが物語を爽やかなものにしているんだと思います。ただ中盤までは事件の謎を追っていっていたのに、読者には途中で明かしてしまうので、クライマックスもあまり無かった気がします。ラストは前向きでよかったです。潮崎君は一読の価値アリ。

それでも、警官は微笑うそれでも、けいかんはわらう   読了日:2002年12月18日