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もものかんづめ (集英社文庫)

もものかんづめ (集英社文庫)

「こんなにおもしろい本があったのか!」と小学生からお年寄りまでを笑いの渦に巻き込んだ爆笑エッセイの金字塔!! 著者が日常で体験した出来事に父ヒロシや母・姉など、いまやお馴染みの家族も登場し、愉快で楽しい笑いが満載の一冊です。「巻末お楽しみ対談」ではもう一度、全身が笑いのツボと化します。描き下ろしカラーイラストつき。


まず驚いたのは、この本が出版された時のさくらももこさんって若かったんだということ(当時25歳)。経歴を見て19歳で「ちびまる子ちゃん」連載開始、24,5歳でテレビアニメ化・レコード大賞受賞と若くして成功を収めているのだと知った。漫画のタッチや描かれている時代(70年代)から、もっと歳上の人だと思ってました。まず、そこに驚く。そうして当時の年齢を知ると、この文章も歳相応だと納得した。文章が下手という訳では決してない。けれど、上手いという訳でもない。このエッセイが面白いと評判だった理由は、文章が面白いというより、さくらさんが体験・遭遇する「状況」が面白いのではないかと思った。もちろん何回も笑ってしまった。けれど、それは書き物としての面白さとは違う気がした。
どちらかというと、この本はタレントエッセイと同じ部類だと気がついた。「ちびまる子ちゃん」の作者「さくらももこ」ありきでエッセイが出来上がっているのだ。なので、売れたのは本自体の面白さというより、その知名度の高さにあるのではないだろうか。失礼ながら、著者の旬を過ぎれば、著者に興味を持たなければ、面白さは半減する。私が読むのが遅すぎて「かんづめ」の賞味期限が切れてしまったのかもしれない…。そう思うと、幾つかの文章で「ちょっと鼻高々になっているのでは?」と鼻につく描写もある。観察眼や視点、状況が面白ければエッセイとしては合格なのかもしれないが、私が求めるエッセイの形態とは違っていた。
巻末お楽しみ対談は「土屋賢二」先生との対談。一体、笑うツボはどこなのか必死に探してしまいました…。そういえば読書中、さくらさんの文章はツチケン先生の文章に似ていると思った。オチに余計な一言を書いてしまう所が、よく似ている。

もものかんづめ   読了日:2006年07月21日