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レヴォリューション No.3 (角川文庫)

レヴォリューション No.3 (角川文庫)

「君たち、世界を変えてみたくはないか?」オチコボレ男子高に通い、死んだような毎日を送っていた「僕たち」は生物教師ドクター・モローの言葉で突如生き返り、世界を変えるために行動を開始する。その方法は―難攻不落のお嬢様女子高の学園祭に潜入してナンパをすること!果たして「僕たち」の潜入作戦は成功するのだろうか!?革命的おバカストーリーが炸裂する、ザ・ゾンビーズ・シリーズ第1弾。


またもや勝手にシリーズ名を命名、と思ったら第3弾まで出ている今現在(06年01月)ではメージャーに使われているシリーズ名になりました。でも、この本が出版された時点ではゾンビーズがシリーズ化するとは誰も思っていなかったのでは?だって、最初の本の2話目で高校を卒業してしまったんですから(笑)この後のシリーズは、どんどん時間を逆流するのかな? 私は彼らの活躍が読めれば幸せなので、それでも良い。彼らの活躍を見ていて楽しいのは、ただバカなだけでなく、バカをやるために努力を惜しまない所。動いてる、生きてる!って事を十分に感じられる所が私は好きです。杓子定規な考え方を一蹴してしまう彼らの生き様が熱い興奮に変わりました。そして1ページに1回は文章に惹かれる。言葉の選び方・洒落・セリフ、どれもジンときました。いいなぁ、友情、そして青春!

  • レヴォリューションNo.3」…近隣の名門女子高の文化祭に潜入するために集まったオチコボレ男子校メンバー「ザ・ゾンビーズ」。今年で3年目最後の潜入作戦を練るが…。テーマは実にくだらない。でも、彼らやドクター・モローはとても魅力的で爽快な人たちである。短い中に色々なドラマがあって、胸を打つ言葉があって、泣けて、バカである。青春小説として満点の作品。妙にドキドキする作品。
  • 「ラン、ボーイズ、ラン」…沖縄のヒロシのお墓に参るため沖縄行きの資金を貯めたザ・ゾンビーズ。だが旅行代理店にお金を持って行くのに志願したのは《史上最悪のヒキを持つ男》山下で、案の定…。ゾンビーズのメンバーは人の失敗を責めない良いヤツらだなぁ。人として大事なものを彼らは具えている。彼らの企画はいつもストレートで、どんなに大変でも血が出てもどこかキラキラと眩しい。
  • 「異教徒たちの踊り」…高3の夏休み、ストーカーから女性を守る事を依頼されたゾンビーズのリーダー。しかし無事に守りきったと思った帰り道に…。ここにきてやっと語り手の名前が明らかに、南方くん。時間を遡っていくと別の悲しみがある。どうにかして未来を変えてやりたいけれども…。ここまでくると事件も彼らの万能さも行き過ぎのような感もあるけれど、面白いからそれでもいいか。

レヴォリューションNo.3   読了日:2002年09月07日