- 作者: 阿川佐和子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2001/07
- メディア: 文庫
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運命の出会いを求める中でほんとうの自分を見つけた。お見合い経験30回以上。マスコミで活躍する著者が自らの体験をもとに、仕事、結婚、人生に揺れる女性たちへほんとうの幸せの掴み方をアドバイスする!!テレビ、雑誌で活躍する著者が思い描いていた未来像は、実は専業主婦。運命のベスト・パートナーを夢見て挑んだお見合いも、30回に及んだ。「帯に短し、タスキに長し。私の王子さまはいつ現れるの?」毎回真剣に悩み、とまどう中で、少しずつ見えてきたのは、ほかならぬ自分自身。さまざまな人との出会いと、その時々に感じたことをありのままに綴る。
読むまで知らなかったけれど、『本書は、著者の語りおろしです。』と注意書きがあった。これがいけなかった…。文章が、とても退屈なのである。この手の本に美しい文章を望む訳ではないんですが、この本はちょっと砕けすぎていて文章に味がない…。語尾が「です」「でした」の連続で、小学生の作文を読んでいる気分になった。特に阿川さんが過去の話をしている章はこればかり。当然、過去の事を喋ったものを文章にしているのですから仕方ないのですが、もうちょっと構成や文章に工夫があれば良かったのに、と思わずにいられません。
しかし、それを克服(無視)すればスラスラと読めます。ちょっと味気ないほどにね…。阿川さんのエッセイと期待した割りには内容がスカスカ過ぎる。特に後半は同じ事を何回も繰り返しているように思う。もっとお見合い1回1回の体験と反省点が書かれてると思っていたのですが、お見合い全体の話ばかりで、私には面白みがない。もっともお見合いのルールとして相手の人の事をベラベラと喋る訳にはいきませんが。しかしお見合い経験もする気もない私も、ちょっとだけお見合いというものに興味と理解がわきました。確かに本文中で阿川さんの言うとおり、ある人たちにとって合理的なシステムだ、と納得。そして、そこに見えるお見合いや結婚における男女の違いも興味深い。確かに男性にとっては変わらぬ仕事と生活に妻や家庭が出来るいう+(プラス)の足し算だが、女性にとっては生活の全てから仕事や名前まで−(マイナス)の引き算になる場合もあるのか…。しかし、このような考えや相違もも社会的な男女の差がより一層近づけば変わっていくのでしょう。